【小学校受験の面接】「いじめ」の回答例や注意点をプロが解説
こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回は、小学校受験の面接で「いじめ」について聞かれたときの回答例やポイント、注意点などについて、面接のプロが解説していきます。
小学校受験の面接では、いじめに関する質問をされることがよくあります。
この質問は「簡単に答えられそう」と思う方も多いかもしれませんが、実は慎重に回答する必要があります。
なぜなら、学校側はいじめに関する質問への保護者の回答を通して、「そのご家庭が入学後にトラブルを起こす可能性が高いかどうか」「問題が起きたときに学校と連携して解決できるかどうか」などをチェックしているからです。
また、小学校側は優秀なお子さんや親御さんに入学してほしいという思いがある一方で、それと同じくらい「入学後にトラブルを起こさないご家庭に来てほしい」という思いもあります。
どうしてかと言うと、先生方は日々の学校生活を穏やかに送り、学級運営を円滑に進めることを重視しているためです。
なので、面接を通じて、もし入学後にトラブルを引き起こす可能性が高いと判断された場合は、試験の結果がどれだけ良くても、ご縁をいただけないことがあります。
そういった意味で、いじめについて聞かれたら、慎重に答える必要があるのです。
そこでこの記事では、以下の内容について丁寧に解説します。
面接でいじめの質問をする理由
面接で聞かれやすい「いじめ」の質問例
いじめについて聞かれた時のNG回答例
いじめについて答える時のポイントと回答例
そのため、面接対策をしていて、いじめの質問に対してどう答えたらいいかわからない方は、必ずチェックしてみてくださいね!
面接本番を迎える前に何度も読みかせるように、必ずブックマークをしておきましょう!
小学校受験の面接の時間は15分前後と言われています。
この限られた時間の中で、いじめの質問をしてくるわけですから、学校側もそれなりの意図があります。
また、面接でいじめについて聞かれたときは、その”学校の側の意図”をしっかりと理解したうえで答えなければなりません。
そこでまずは、面接でいじめの質問をする学校側の意図や理由を解説します。
いじめの質問をしてくる学校側の意図がわかれば、回答の中で伝えるべきポイントや言わないほうがよいことも自然とわかってきます。
まず、学校側はいじめの質問を通して、そのご家庭がモンスターペアレントになり得る存在かどうかをチェックしています。
モンスターペアレントとは、一般的に「学校などに対して自己中心的かつ理不尽とされる要求をする親」を意味しますが、ここでは「学校側に無理難題な要求を押し付ける保護者」を指します。
例えば、面接で「お子さんが学校でいじめの被害に遭ってしまったらどうしますか」という問いに対して、以下のような回答をしてしまうと、「モンスターペアレントになる可能性が高い」という悪印象を持たれてしまう可能性高いです。
「加害者のお子さんと別のクラスになるように対応していただきたいです」
「加害者のお子さんに転校していただくように先生方を通じてお相手の保護者にお願いします」
もちろん、ご自身のお子さんをいじめてくる生徒と同じクラスや学校にいてほしくないというお気持ちはわかります。
ですが、学校側の立場からすると、いじめの程度にもよりますが、このような問題が起きるたびにクラス替えを行っていたら、スムーズなクラス運営や学級運営ができません。
また、いじめの加害者だったとしても、そのご家庭に対して「転校してください」とお願いすることは現実的に難しいです。
(いじめや他の生徒に悪影響を及ぶすような行動を何度も繰り返す場合は別です。)
いじめについて聞かれたときに、このような無理な要求をするような回答をしてしまうと、モンスターペアレント予備軍と判断されてご縁をいただけない可能性があるため、注意しましょう。
念のためお伝えすると、いじめを軽視しているわけでは決してありません。
あくまで、面接で聞かれた際に、「学校側に余計な不安要素与える必要ない」ということを強調してお伝えしています。
学校側はいじめの質問を通して、過保護な保護者でないかどうかもチェックしています。
最近では、モンスターペアレントという言葉の他に「ヘリコプターペアレント」という言葉もよく耳にします。
ヘリコプターペアレントとは、「自分で考えて判断ができる年齢の子どものまわりを旋回して干渉やコントロールをしようとする親のこと」を意味します。
つまり、子どもに必要以上に干渉したり、常に監視したりするような”過保護な保護者”のことを指します。
いじめの質問を通して、このような“過保護な保護者”と思われる発言をした場合もご縁をいただけない可能性が高いです。
例えば、「子どもが学校でいじめられたと言ってきたらどうしますか」という質問に対して、
「本当にいじめが起こっているのかを確認するため、数日間授業見学をさせていただきたいです」
「娘が安心して学校に通えるようにしばらくの間、登下校に付き添い、可能でしたら授業も後ろで見学させていただきたいです」
このような答え方をすると、過保護な保護者(ヘリコプターペアレント)予備軍というような印象を持たれやすいです。
また、先生からしても「いじめの疑いがある」という理由で、授業見学を要求されると、クラス運営や授業進行に支障をきたしてしまいます。
それに、他の保護者への説明も必要になるため、いろいろと対応しなければならないことが増えます。
加えて、保護者が授業見学をすると、よくない意味でそのお子さんご本人に視線が集まってしまい、最悪の場合、不登校などになってしまう可能性もあります。
そのため、このような過度な干渉を示唆するような答え方も避けた方が良いでしょう。
また、過保護な保護者は、小さな喧嘩が起きたり、ちょっとした怪我をしたときなど必要以上に学校側に対応を求めてくることが多い傾向にあります。
また、保護者が必要以上に干渉した結果、子どもの成長の機会を奪ってしまうことも少なくありません。
そう言った意味で、過保護な保護者が学校から嫌がられやすいです。
学校側はいじめの質問を通して、柔軟な対応ができる保護者どうかも確認しています。
学校生活では、いじめに限らず、友だち同士の喧嘩や怪我など、さまざまなトラブルが起きます。
そういったときに、頑固だったり、融通が利かない親御さんだと、学校側も対応に苦労することが多いです。
そのため、いじめの質問を通して、そのような印象を与えないことも大切です。
例えば、「お子さんがお友だちをいじめてしまったら、ご家庭としてどのように対処しますか」という質問に対して以下のような回答をすると、「融通が利かない」「柔軟性がない」というような印象を持たれてしまいやすいです。
「子どもの話を聞いて、いじめてしまったことが事実なら謝罪いたしますが、もしやっていないと言ったら、子どもの言葉を信じます」
「本当に息子がいじめの加害者なのか、先方のお子さんに非がなかったかについて、先生方や当人たちからしっかりと事実確認させていただきます」
「あくまで子ども同士の問題なので、当人たちで解決するように伝えます」
また、「お子さんがある子どもの名前を出していじめられたと言ってきたらどうしますか」という質問に対して、以下のような回答をした場合も「柔軟性がない保護者」と思われやすいです。
「相手の保護者に直接連絡して、事実確認をおこないます」
「相手の保護者に連絡して、事情を話したうえでやめていただくようにお願いします」
先生方は、トラブルが起きたときに学校と連携・協力しながら、解決に努めることができる保護者を求めています。
そのため、いじめの質問に対する回答を通して、「柔軟な対応ができる」ことをアピールする必要があります。
学校側はいじめの質問を通して、「学校任せにしない保護者かどうか」も厳しくチェックしています。
例えば、「学校でいじめが起きたらどうしますか」という質問に対して、以下のような回答をすると「学校任せ」と思われる可能性が高いです。
「貴校に対応を一任いたします」
「学校生活で起きたことは、先生方にお任せいたします」
保護者からすると、「学校を信頼しているから」「普段から子どもを見ている先生方が一番よく彼らのことをわかっているから」などの理由でこのような答え方をしているのかもしれません。
ですが、このような回答をすると、学校側は「責任感がない保護者」「学校に対して非協力的なご家庭」というような悪印象を持ってしまいます。
それに、このように学校任せにする保護者ほど、問題が悪化したり、解決しなかったりしたときに。学校側に全責任を押し付けてくる傾向にあることを先生方は理解しています。
そのため、「学校任せ」「無責任」と思われるような回答も控えた方がよいでしょう。
いじめなどのトラブルが起きたときは、学校と協力して対応する姿勢を示すことも大切です。
小学校受験の面接では、いじめについて以下のような質問をされることがあります。
「お子さんが学校でいじめにあった場合、どのように対応されますか」
「お子さんが他の子をいじめてしまった場合、どう対応しますか」
「いじめについてどうお考えですか」
「お子さんがいじめられていると言ってきたらどうしますか」
「お子さんが何度も大きなあざを作ってきて帰ってきますが、その事情を話そうとしません。そのようなとき、親としてどのように対応しますか」
このようにお子さんが被害者の場合と加害者の場合のどちらかに限定して聞かれたら、それにしたがって答えればOKです。
ですが、「いじめ等の対応についてどうお考えですか?」など少し抽象度の高い質問をされた場合は、お子さんが加害者の場合と被害者の場合の両方を想定して答えることが重要です。
また、学校側は、いじめが原因で他の生徒やクラス、ひいては学級全体に悪影響が及ぶのを防ぐためにも、保護者には絶対やってほしくないと思っている行動があります。
そのため、いじめに関する質問への回答を通して、そのような学校側が嫌がる行動はしない保護者であることをアピールする必要があるのです。
以下では、いじめが起きた際に、学校側が保護者に絶対やってほしくないと思っているNG行動を踏まえて、回答する際の強調すべきポイントをお伝えしていきます。
小学校受験の面接でいじめの質問をされたら、学校側が抱えている不安や懸念を解消してあげるために必ず回答に盛り込むべきポイントがあります。
また、質問は「いじめ」についてだったとしても、学校側はこの質問を通して、「学校生活で起きるトラブル全体に対してどのような考えを持って対応する保護者なのか」をチェックしている可能性が高いです。
そのため、そのようなことを念頭に置いて答えることが大切です。
では、いじめについて聞かれたときに必ず回答に入れるべきポイントについて、回答例を踏まえて解説していきますね!
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