【小学校受験】国立小学校の面接の回答例をプロが解説|2024年最新
こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回は国立小学校の面接で聞かれやすい質問と回答例をご紹介します。
国立小学校の面接では、志望理由や国立小を選ぶ理由だけでなく、子どもの個性や家庭環境なども問われます。
また、面接官である先生方は、お子様や親御様の回答を通じて、言語力や思考力だけでなく、ご家庭の教育方針や親御さんの教育観、学校に対する家族の姿勢などもチェックしています。
そのため、面接ではただ質問に答えるのではなく、先生方がその質問をする意図をしっかりと把握したうえで、回答を考える必要があります。
加えて、国立小は、私立小と違って、初等教育の理論と研究を行う「実験校」としての役割や、教員養成としての「実習校」の役割も担っているため、それを理解したうえで答えることもポイントです。
そこで今回は、今までも模擬面接での経験を踏まえて、国立小学校の面接で聞かれやすい質問や答える際のポイントについて、回答例を踏まえて詳しく解説していきます。
30,000字超のボリューミーな内容になっているので、必ずブックマークをして何度も見返せるようにしておきましょう!
- 子どもへの質問と回答例
- 親への主な質問と答え方
- Q.なぜ国立小学校を志望したのですか。
- Q.国立小学校はデメリットもありますが、その点についてどうお考えですか
- Q.教育実習生が授業をすることについてどう思いますか。
- Q.HPで印象に残った記事を教えてください。
- Q.お子さんの長所と短所を教えてください。
- Q.ご職業についてお聞かせください。
- Q.ご家庭で大切にしているルールは何ですか。
- Q.スマートフォンやタブレット端末について、どのように考えていますか。今後どのように付き合っていくつもりですか。
- Q.ご両親ともに働いていらっしゃいますが、送り迎えや行事への参加は大丈夫ですか。
- Q.子育てをするにあたり、どなたと協力していますか。
- Q.通学時間はどのくらいかかりますか。
- Q.「あなたの子どもがうちの子どもに怪我をさせた」とお友達の親から言われました。あなたはどのように対応しますか。
- Q.お子さんを最近叱ったこと・ほめたことを具体的に教えてください。
- 小学校受験の面接対策教材
- 面接対策は模擬面接一択!
- この記事のまとめ
子どもへの質問と回答例
まずは、国立小学校の面接で子どもが聞かれやすい主な質問事項と回答例をご紹介します。
そのため、国立小の試験で親子面接や子どもの言語課題がある方は、以下でご紹介する質問に対して、しっかりと答えられるか確認してみてくださいね!
回答例を踏まえて解説しているので、お子さんの回答と照らし合わせながら確認してみてくださいね!
Q.お名前・お誕生日・年齢を教えてください。
〇〇です。お誕生日は〇月〇日で、6歳です。
〇〇ちゃんです。えっと…〇月◯日だったかな…。
名前・お誕生日・年齢は、国立小学校の面接において最も基本的な質問の一つです。
学校側は、受験生本人に名前や年齢、誕生日といった基本的な情報を尋ねることで、自己認識や自己表現の基礎がしっかりできているかどうかを確認しています。
また、家庭での基本的な教育ができているか、日常的なやり取りがしっかり行われているかを知るための質問でもあります。
さらに、複数の項目を聞くことで、質問の意図をすぐに理解し、適切な答えを返せるかどうかもチェックしています、
これらのことを踏まえて、元気よく、ハキハキ答えられるように練習しておきましょう。
悪い回答例のように、親御さんやお友だちから普段呼ばれている呼び名で答えてしまわないように注意してくださいね!
Q.電話番号を教えてください。
〇〇〇の〇〇〇の〇〇〇〇です。
※「の」はなくてもOKです。
〇〇〇の…◯◯の…、、、
覚えていないです。
(忘れました。)
電話番号も国立小学校の面接で聞かれやすい質問のひとつです。
この質問では、一定の記憶力があるかだけでなく、家庭でのしつけや教育がどの程度行き届いているかも確認しています。
特に、電話番号を覚えていることは、迷子などの緊急時に重要になります。
国立小学校は通学区域が定められていますが、バスや電車を使って通学する子も多いです。
そのため、入学したばかりの頃は、乗るバスや電車を間違えて迷子になってしまうリスクも十分考えられます。
そのようなとき、名前や電話番号、住所などを言えると、学校側も安心です。
そのため、このような学校側の意図を踏まえて、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。
「誰の電話番号ですか」と聞かれることもあるため、それもセットで答えられるようにしておきましょう。
また、住所に関して聞かれることも多いので、しっかりと答えられるように準備しておくことをおすすめします。
Q.あなたの優しいと思うところを教えてください。
お友だちが困っているときに、一緒に考えてあげたり、手伝ったりします。
<お友だちはどんなことで困っていたの?>
お友だちは、折り紙がうまくできなくて泣きそうな顔をしていました。
<どうやって助けてあげたの?>
「一緒にやってみよう!」と言って、隣で折り方を教えてあげました。
、、、わかりません。
or
やさしいところです。
<最近どんなことでお友だちに優しくできましたか?>
わかりません。
国立小学校の面接では、学力だけでなく、子どもの社会性や共感力、他者との協調性も重視されています。
そのため、このような質問を通して、子どもの性格や感情面での発達、他者との関わり方を確認しています。
また、お子様の回答の背景には、親御さんの普段の接し方や躾があるわけですから、ご家庭の教育方針などもチェックしている可能性が高いです。
そのため、このような質問にもしっかりと答えられるように準備しておきましょう。
質問の性質上、お子さまの回答を深堀りされることもよくあるので、具体的に答えられるように対策しておくこともポイントです。
悪い回答例のように、具体的な場面を聞かれたときに答えられないと、「面接のために練習してきただけでは?」という印象を与える可能性があるため、注意してくださいね!
深堀りされたときのために、親子で相談して、一つでもよいので、何か具体的なエピソードを決めておくようにしましょう!
Q.幼稚園でどういう時にほめられますか。
みんながお部屋から出た後、先生をお手伝いして、机を拭いたり、椅子をちゃんと並べたりしたら、ほめられました。お掃除すると、きれいになって気持ちがいいので、大好きです。
わかりません。(覚えていないです。)
この質問では、お子様が幼稚園や保育園で普段どのような行動を取っているかを確認しています。
保育園の先生が褒める場面から、お子さまの性格や思いやり、協調性などを知ることができます。
また、そのような振る舞いから、ご家庭での教育や躾がきちんと行き届いているかもわかります。
そのため、質問にきちんと答えられるように、普段から親子で園での様子について語り合って、子どもが先生に褒められたエピソードを引き出すことが大切です。
そのような会話を日常的にしておくことで、面接でも自然に答えられるようになります。
また、思いやりや協調性があることをアピールしたいのであれば、お手伝いやお片付け、お友だちとの協力など、他者との関わりの中でほめられた行動について話せるようにしておきましょう。
悪い回答例のような答え方をしてしまうと、「園での生活が楽しくないのかな?」「褒められる経験が少なくて自己肯定感が低いのかもしれない」というような不安を抱かれる可能性があるため注意しましょう。
Q.幼稚園では何をして遊びますか。
お友だちと一緒にブロックでお城を作って遊んでいます。みんなでどんなお城を作るか話し合って、それぞれが違う部分を作ります。僕は塔を作るのが得意です。
本を読むことです。
この質問を通して、子どもがどのような遊びに興味を持ち、どのように遊んでいるかを聞くことで、学校生活への適応力や協調性、さらには創造力などをチェックしています。
例えば、積み木やブロック遊びが好きな子は、創造力や集中力が強いという印象を持たれやすいです。
一方で、外遊びが好きな子どもは、体を動かすことが大好きで活発な子だという印象を持たれる可能性が高いでしほう。
また、「他のお友だちと一緒に遊んでいる」ことが伝わるような答え方をすることで、社会性や協調性があることもアピールできます。
そのため、お子さまのどんな点をアピールしたいかを考えたうえで、回答するようにしましょう。
また、「〜をして遊びます」で終わるのではなく、良い回答例のように「どんな工夫をしているか」「どのようなことが得意か」など、一歩踏み込んで答えられると、さらに良い印象を与えることができます。
悪い回答例のように、1人遊びを想起させるような遊びの種類を伝えるときは、「お友だちと一緒に楽しんでいる」ことが伝わるように、少し答え方を工夫することをおすすめします。
Q.幼稚園の先生にどういうときに叱られますか。
お友だちと遊んでいるときに、順番を守らずに遊んでしまって、先生に注意されました。それからは、みんなで順番を決めて遊ぶようにしています
叱られたことがないです。
この質問では、子どもがどのような行動で叱られたかだけでなく、その経験をどう捉え、どのように改善しているのかを知りたいと思っています。
また、それを通じて、社会的なルールをどれくらい理解しているか、自己反省能力(素直さ)をどの程度持っているかなどをチェックしています。
そのため、叱られた内容だけでなく、その後どうやって改善しているのかについても答えられるとベストでしょう。
園で一度も叱られたことがないのは現実的ではないため、面接官の印象だけを考えて「叱られたことがないです」と答えるのはやめるようにしましょう。
もし本当に一度も叱られたことがないのであれば、自信を持って答えるようにしましょう。
Q.お母さんと何をして遊ぶのが好きですか。
お母さんと一緒に絵を描くのが好きです。お母さんが絵の描き方を教えてくれるので、たくさんの色を使っていろんな絵を描くのが楽しいです。
お母さんと一緒にテレビを見ていることが多いです。
この質問では、お子さまの回答を通じて、普段のお母様との関わり方やコミュニケーションの取り方をチェックしています。
また、子どもが普段家族と過ごす時間をどう感じているのか知ることで、家庭での教育環境やご家族全体の雰囲気も知ることができます。
そのため、一緒に取り組んでいる遊びなどを交えながら、親子できちんとコミュニケーションが取れていることをアピールするようにしましょう。
悪い回答例のように、テレビやipadなどを回答に入れてしまうと、「デジタル機器に育児を任せっきりなのでは?」という懸念を抱かれるリスクがあるため注意してくださいね。
Q.お家の人に「ありがとう」と言うのはとんな時ですか。
お父さんが僕の好きな本を読んでくれたときに「ありがとう」と言います。お父さんが一緒に本を読んでくれると、1人で読むよりもっと楽しくなるからです。
パジャマに着替えさせてもらったときに「ありがとう」と言います。
学校側は、お子様の回答を通じて、日常生活で感謝の心をどの程度持っているか、また、それを伝える習慣が身についているかをチェックしています。
また、普段から親御さんがお子様に感謝の気持ちを伝えるようにしつけを行っているかどうかも知りたいと思っています。
さらに、子どもがどんな場面で「ありがとう」や「ごめんなさい」を伝えているかを知ることで、親子関係は家族の雰囲気なども確認しています。
そのため、お子さまの回答を通じて、温かい親子関係が家族の雰囲気が伝わるような答え方ができるとベストです。
悪い回答例のような答え方をすると、「自立していない子かもしれない」「必要以上に子どもを甘やかしているのでは?」というような悪印象を与える可能性があるため注意しましょう。
Q.お友達に「ごめんなさい」と言うのはとんな時ですか。
砂場でお城を作っているときに、お友だちの作った部分を間違えて壊してしまったときに「ごめんね」と言いました。それから、お友だちと一緒に作り直して、仲直りしました。
わからないです。
この質問では、子どもが友達との喧嘩やトラブルを解決するためにどのような対応をしているか、また、他者との関わりにおける感情的な成熟度を確認しています。
そのため、この質問をされたら、具体的な場面を踏まえながら、どのように謝って仲直りしたかまで答えられるように準備しておきましょう。
そうすることで、素直に謝れるだけでなく、お友だちへの思いやりやコミュニケーション能力などを持っていることも間接的にアピールできます。
悪い回答例のような答え方をすると、「謝ることができないのでは?」「精神的な発達が遅い」と思われる可能性があります。
このような印象を持たれると、集団生活でトラブルを起こす可能性が高いと思われて、ご縁をいただけないこともあるので注意しましょう。
Q.小学生になったら何をしたいですか。
お泊まり行事で、お友だちと一緒に夜ごはんを作ったり、外でみんなと星を見たり、楽しいことをたくさんしたいです。
勉強をがんばりたいです。
この質問を通して、学校側は、お子様ご本人が小学校生活に対する期待や意欲を持っているかを確認したいと思っています。
小学校受験では、子どもに相談することなく、親御様主導で一方的に受験対策を進めているケースが多いです。
ただ、そのようなご家庭は受験対策を無理やりやらせていることもあって、入学後にその反動で、お子様の生活態度や授業態度が悪い方向に行ってしまうことも多々あります。
そのため、学校側はこの質問を通じて、お子様ご本人が本当に「この学校に行きたい」と思っているのか、その意思をチェックしたいと思っています。
また、強い意思があることをアピールするためには、その学校ならではの魅力を踏まえて子どもなりに答えられることがポイントになります。
良い回答例のように、その学校の特色の一つである宿泊行事などを交えて答えられると、より説得力を持たせることができるでしょう。
ちなみに、お子様がこのような答え方をできるようになるためには、親御様が学校紹介動画やHP、パンフレットなどを通じて、丁寧に説明してあげることが必要です。
そのため、このような工夫をしていない方は、受験対策のモチベーションを高めるためにも必ず行ってあげてくださいね。
悪い回答例のような答え方をすると、「親に言われて受験しているだけでは?」「当校のことについて、子どもにきちんと説明していないのでは?」というような疑問を持たれる可能性があるため、注意しましょう。
Q.お休みの日のお出かけ先で一番好きな所はどこですか。
<回答例①>
公園が好きです。お父さんやお友だちと一緒にサッカーをするのが楽しいからです。お父さんとドリブルの練習をして、試合でゴールを決められるようになりました。
<回答例②>
図書館が好きです。いろんな本を借りて、お家で読むのが楽しみです。お母さんと一緒に行って、おもしろい本を選ぶのが楽しみです。
お家です。一緒に動画を見るのが好きです。
この質問をしてくる学校側の意図としては、主に2つ考えられます。
1つ目は、親子の関わり方を知るためです。
特にご主人が休日にお子さんとの時間を確保しているか、父子で継続的に行っていることはあるかなどを知りたいと思っています。
2つ目は、お子さまの興味や関心の対象を知るためです。
例えば、公園でサッカーをするという旨の内容であれば、「運動が好きでエネルギッシュな子」という印象を与えます。
一方で、図書館でいろいろな本を読むのが好きという旨の内容であれば「知的で落ち着いた子」というような印象を与えることができます。
このように、学校側はお子さまの回答を通じて、どのようなことに興味や関心があるのか、どんなタイプの子なのかを知ることができます。
また、このような質問では、「どうして好きなのですか」と理由を聞かれることが多いため、それに対してもきちんと答えられるように練習しておきましょう!
悪い回答例のような答え方をすると、「休日でも子どもをどこにも連れて行っていない→子どもの教育にあまり関心がないのでは?」というような疑問を持たれてしまう可能性があるので注意しましょう。
Q.あなたが大切にしているものは何ですか。
おばあちゃんにお誕生日プレゼントでもらったぬいぐるみです。とても大切なので、いつも一緒に寝ています。ぬいぐるみを見ると、おばあちゃんと遊んだことを思い出します。
ipadです。(switchです。)
学校側は、この質問を通して、人や物への思いやりがあるかどうかを確認したいと思っています。
また、この質問では、「なぜ大切なのですか?」「どんな思い出がありますか?」というような感じで深堀りされることも多いです。
そのため、大切にしている理由や背景についても、答えられるように準備しておきましょう。
良い回答例のように、大切な人からもらった物や思い出が詰まっている物を選ぶことで、よりスムーズに答えられますし、温かな心があることも伝えられるのでおすすめです。
悪い回答例のように、ゲーム機や電子機器などを選んでしまうと、思いやりや温かさが伝わりづらくなるので、避けるようにしましょう。
Q.迷子になったらどうしますか。
近くの大人に「迷子になりました」と言います。それから、名前と電話番号を伝えて、電話を借りて、連絡します。
お母さんを探します。
この質問では、お子様の回答を通じて、トラブルが起きたときの問題対処能力やご家庭の躾についてチェックしている可能性が高いです。
先ほどもお伝えしたように、国立小に通う子どもたちの中には、乗り降りするバスや電車を間違えて迷子になってしまう子も少なくありません。
そのようなときに、自分で状況を判断して、解決に向けて行動できるかどうかを学校側は知りたいと思っています。
また、保護者としてそのような事態に備えて、迷子になったときに具体的にどうすればいいかを日頃からきちんと教えているかもチェックしています。
そのため、今のうちに迷子になったときにどのような手順で行動すればよいのかを丁寧に教えて、お子様がスムーズに答えられるように準備しておきましょう。
悪い回答例のように、抽象的な答え方をしてしまうと、学校側に不安を与えてしまうことになりかねないので注意しましょう。
親への主な質問と答え方
国立小学校の面接では、お父様やお母様に対して、国立小学校を志望した理由や国立小への理解を問う質問をしてきます。
また、その他にもご家庭の教育方針や親御様の職業、普段の子どもの様子などについて質問してくることが多いです。
加えて、通学時間や学校でトラブルが起きたときの対応など、入学後の生活について聞かれることもよくあります。
そのため、一つひとつの質問に対して学校側の意図を理解したうえで答えることがポイントです。
国立小学校で親が聞かれやすい質問例と答え方について、良い回答例と悪い回答例をセットで知りたいは、以下の記事をチェックしてみてくださいね!
>>国立小学校で親が聞かれやすい質問例と答え方【回答例付き】
Q.なぜ国立小学校を志望したのですか。
学校側は、親御さんが国立小学校を選んだ理由を通じて、当校の使命や教育方針をどれほど深く理解しているかを確認しています、
また、国立小学校は独自の教育プログラムや研究機関としての役割を持っているため、親御さんがその点をどのように評価し、どのような学びを期待しているかも知りたいと考えています。
さらに、ご家庭の教育方針と学校の方針が一致しているかもチェックしています。
そのため、国立小学校としての使命や役割、そしてご家庭の教育方針を踏まえたうえで、熱意を伝えるようにしましょう。
「評判が良いから」「学費が安いから」といった理由だけを伝えると、悪い印象を持たれてご縁をいただけない可能性が高くなるため注意しましょう。
Q.国立小学校はデメリットもありますが、その点についてどうお考えですか
学校側はこの質問を通して、親御さんが国立小学校のメリットだけでなく、デメリットや課題についてもしっかり理解しているかを知りたいと思っています。
国立小学校は独自のカリキュラムや教育スタイルが特徴ですが、その一方で、教師によって授業のやり方や進度に違いが出ることもあります。
親御さんがそうした国立小学校の特徴を理解していないと、入学後にトラブルになりかねませんし、学校側はそのような事態になることを一番恐れています。
そのため、国立小のデメリットとされている点を前向きに捉えていることが伝わるような答え方をするようにしましょう。
ただし、学校に期待しすぎていることを伝わるような答え方をすると、入学後にトラブルのもとになりかねないという印象を与えてしまう恐れがあるので注意しましょう。
Q.教育実習生が授業をすることについてどう思いますか。
国立小学校は、教育の研究や実践が行われる場であり、教育実習生が授業に参加する「実習校」としての使命があります。
そのため、学校側はこの質問を通じて、親御さんがそのことを理解し、前向きに受け止めているかを知りたいと考えています。
親御さんとしては、経験が浅い教育実習生が授業を行うことに不安がある方もいらっしゃると思います。
ですが、悪い回答例のような伝え方をすると、「トラブルになりかねない」「当校との相性が悪い」と思われて、ご縁をいただけない可能性が高くなってしまいます。
また、教育実習生には、新鮮な視点や熱意のある指導が期待できるという利点もあるため、そうしたメリットを踏まえながら、回答することがポイントです。
実習生による授業に対して前向きに捉えていることを示すことで、学校側も安心してそのご家庭を迎え入れることができます。
Q.HPで印象に残った記事を教えてください。
国立小学校では、HPに最新の研究結果を掲載しているケースも多々あります。
そういった情報をきちんとチェックしているかを確認するために、このような質問をしてくる学校も多いです。
そのため、志望校のHPやブログなどをこまめにチェックして、印象に残った記事をストックしておきましょう。
また、その記事のどの部分に共感し、印象に残ったのかを説明できるようにしておきましょう。
あいまいで具体性に欠ける答え方をすると、「きちんと読んでいない」「あまり理解していない」というような印象を持たれてしまうため注意しましょう。
Q.お子さんの長所と短所を教えてください。
学校側はこの質問を通じて、親としてお子さんの性格や特徴をどれだけ理解しているか、また、その成長をどのように見守っているかを知りたいと思っています。
また、長所だけでなく、短所にも目を向けて、どのように向き合ってサポートしているのか、日々の生活でどうやって子どもの成長を支えているかもチェックしています。
そのため、短所を話すときは、良い回答例のように「短所とどのように向き合い、親としてサポートしているか」を具体的に交えて話すことがポイントです。
短所を伝えて終わる答え方はあまり印象がよくないため、やめるようにしましょう。
Q.ご職業についてお聞かせください。
この質問では、親御さんの職業や業務内容だけでなく、どのような使命を持っているのか、どんな時にやりがいを感じているのかなどを知りたいと思っています。
また、お仕事での経験をどうやって子育てに活かしているかや、ご両親がどのような働き方をしているかについても確認しています。
そのため、先生方に伝わりやすいように、お仕事の内容を簡潔に・わかりやすく説明した後、上記の点を踏まえて答えるようにしましょう。
職業だけを伝えると淡白な印象を与えてしまい、先生方も会話が広げられないので注意しましょう。
お仕事について長く話しすぎるのもNGです。特にお仕事に打ち込んでいる人は、ついつい熱が入って、語ってしまいがちです。
ただ、そうすると先生方は他の質問ができなくなってしまいます。小学校受験の面接の時間は15分前後と限られているため、先生方の意図を踏まえて的確に答えることを意識してくださいね!
Q.ご家庭で大切にしているルールは何ですか。
学校側がこの質問をする目的は、家庭の教育方針や価値観を理解することにあります。
この質問を通じて、ご家庭でどのようなルールを作って、しつけや成長を促しているかを知ることで、学校の教育理念や指導方針との相性を知りたいと思っています。
そのため、志望校の教育方針を踏まえたうえで、同じ方向を向いていることを間接的にアピールすることがポイントです。
そうすれば、学校側もご家庭と一緒にお子さんの成長をサポートしたいと思ってくれるはずです。
また、ルールを通じて、ご家庭でお子さんに基本的な生活習慣を身につけさせているか、お友だちとの関わるうえで大事なことを教えているかなども知りたいと思っています。
安心安全な学校生活を送るためには、ルールを守る必要があります。
そのため、この質問への回答を通して、ルールを守る力があること、そして、ご家庭で基本的なしつけをきちんと行っていることをアピールするようにしましょう。
Q.スマートフォンやタブレット端末について、どのように考えていますか。今後どのように付き合っていくつもりですか。
学校側はこの質問を通して、親御さんがスマートフォンやタブレット端末といったデジタル機器に対してどのような考えを持っているか、そして、それをお子さんどう活用させていくつもりかを知りたいと思っています。
デジタル機器は情報収集や学習ツールとして役立つ一方で、使い方を間違えたり、依存すると、脳や発達に悪影響を及ぼすリスクもあります、
そのため、このような質問に答える際は、デジタル機器のメリット・デメリットを理解したうえで、使用する際は家庭でルールや制限を適切に設けていることをアピールしましょう。
また、国立小学校の中にはICT教育の一環として、タブレットを活用している学校も増えてきています。
そのため、デジタル機器の使用を全面的に否定するような回答は避け、今後の付き合い方について答える時は、バランスを意識した回答をすることをおすすめします。
「スマホ育児」が習慣になっていると思われるような回答は、悪印象を与えてしまうため注意しましょう。
Q.ご両親ともに働いていらっしゃいますが、送り迎えや行事への参加は大丈夫ですか。
この質問では、お子さんの学校生活にどの程度関わることができるのか、また積極的な意思があるのかを知りたいと思っています。
役員活動や学校行事への参加は、お子さんが楽しく・安心して学校生活を送るうえで必要なことです。
ただ、共働きの場合、役員や学校行事への参加ができず、トラブルにつながってしまうケースも少なくありません。
このような事態を防ぐために、この質問を通じて、入学後に学校との協力や連携がスムーズにできるかをチェックしています。
そのため、この質問への回答を通じて、役員や学校行事に積極的に参加する意思があること、そして、それを実現させるためにどのような体制を整えているかについてアピールすることがポイントです。
また、万が一参加できない場合は、祖父母や親戚など、代わりにサポートしてくれる人がいることを伝えることで、学校側により安心感を与えることができます。
役員や行事に対して消極的な答え方をすると、「非協力的なご家庭」「当校では難しい」などのような印象を持たれてしまう可能性が高いため注意しましょう。
Q.子育てをするにあたり、どなたと協力していますか。
学校側はこの質問を通して、ご主人や親族、第3者とどのように協力して子育てを行っているかを知りたいと思っています。
特に、祖父母や友人、保育園やシッターなど、家庭外でのサポートがあるかどうかは、学校生活や緊急時の対応にも関わるため、重要なポイントになります。
そのため、ご夫婦でコミュニケーションや連携を取れていることを伝えたえうえで、家庭外でも頼れる親族や友人がいることもアピールするようにしましょう。
「子どもが安心して学べる環境を確保できていないのでは?」という不安を与えてしまう答え方は避けるようにしましょう。
Q.通学時間はどのくらいかかりますか。
学校側は、この質問でを通して、通学にかかる時間がどれくらいか、また、それがお子さんの学校生活にどのように影響するかを知りたいと思っています、
学校側は、通学時間が長すぎるせいでお子さんが疲れてしまい、生活リズムに支障が出てしまうことを懸念しています。
また、通学の負担が大きいと、授業の際に集中力を保つことが難しくなり、学習にもよくない影響をもたらします。
そのため、良い回答例のように具体的な通学時間を伝えたうえで、お子様の体力的に問題がないことをアピールするようにしましょう。
通学面に関して不安があるような答え方をすると、それが学校側にも伝わって、ご縁をいただけない可能性があるため注意しましょう。
Q.「あなたの子どもがうちの子どもに怪我をさせた」とお友達の親から言われました。あなたはどのように対応しますか。
このような特定の状況を想定した質問も、国立小学校の面接で聞かれやすいです。
学校側は、この質問を通して、トラブルが発生した際に冷静かつ適切に対応できる親かどうかを見極めようとしています。
言い換えれば、「モンスターペアレント予備軍でないか」をチェックしています。
学校生活では、子ども同士の間で、思いがけない出来事が起こることも多々あります。
その際に感情的にならず、問題解決に向けて建設的な行動が取れるかどうかを学校側は知りたいと思っています。
特に、お子さんやお相手の話をしっかりと聞き、状況を正しく理解した上で、必要に応じてお詫びや解決策を提案できる柔軟性があるかは重要です。
また、自己判断で勝手に行動するのではなく、学校と協力や連携をしながら問題に対応できるかも重要なポイントです。
そのため、具体的な対処方法を踏まえて、適切に対応できる親だということをアピールしましょう。
国立小学校では、「いじめ」に関する質問も聞かれやすいです。
いじめの質問に回答する際は、“あるポイント”を意識してアピールすることがポイントです。
そうしないと、モンスターペアレント予備軍と思われてしまい、ご縁をいただけない可能性も…。
そのため、いじめに関する質問への答え方を知りたい人は、以下のページもチェックしてみてくださいね!
Q.お子さんを最近叱ったこと・ほめたことを具体的に教えてください。
学校側は、この質問を通して、親御さんがお子さんの日々の行動をどれだけしっかり見守り、適切に接しているかを知りたいと思っています。
この質問は、特にご主人に対して聞いてくるケースが多く、普段から子育てに積極的に参加しているかどうかをチェックしています。
また、学校側は、ほめたり、叱ったりする場面を通じて、親御さんがどのような価値観や教育方針を持っているか、基本的なしつけができているかも確認しています。
そのため、このような質問に回答する際は、具体的な場面や声かけの仕方を踏まえて答えるようにしましょう。
面接官が受け取る印象を考えて、「最近特に叱ったことはありません」と答えると、疑問を持たれる可能性が高いので、正直に答えることが大切です。
また、叱る場面を伝える時は、どのようなことを意識して叱っているかも伝えることがポイントです。
小学校受験の面接時間は15分前後と短くなっています。
その限られた時間の中で、厳選して質問してくるわけですから、一つひとつの質問には必ず何かしらの意図があります。
そのため、先ほど解説してきたように、学校側の意図を理解したうえで回答を考えることが大切です。
そのような点を踏まえた上で、面接対策には欠かせないおすすめの教材を3つご紹介します。
面接対策にこれから取り組まれる方、面接対策がうまくいっていない方は必ず確認するようにしてくださいね!
『合格する親の面接対策』では、過去の国立・私立小学校で聞かれた質問を基に、小学校受験における保護者面接の重要性やチェックされる点、回答を考える際のポイント・注意点、面接で聞かれる質問例(400問以上)とその意図について、余すことなく解説しています。
また、購入特典として、回答を記入できる質問ファイルも用意しています。
★Wordファイル(入力用)とPDF(書き込み用)の2つをダウンロードできます。
そのため、保護者面接の準備を入念に行いたい方、どんな質問がされるのか知りたい方はサンプルをチェックしてみてくださいね!
『合格する子供の面接対策』では、子どもの口頭試問や面接対策をする上で意識すべきポイントやコツについて解説していきます。
また、過去の有名私立小学校の面接で実際にお子さんが聞かれたことなども踏まえて、子どもが聞かれやすい質問例を全100問ご紹介しています。
口頭試問や親子面接がある方はピッタリの内容となっているので、入念に対策したい方はぜひサンプルをチェックしてみてくださいね!
近年、小学校受験の親子・保護者面接では、新型コロナウイルスによる影響やコロナ禍の生活について質問されることが増えました。
そこで『面接対策 新型コロナ編』では、小学校受験の面接で過去に聞かれたコロナの質問例や回答する際のポイント・注意点、今年度の面接で聞かれるかもしれない想定質問などについて、詳しく解説しています。
そのため、親子面接や保護者面接を控えている方、コロナに関するありとあらゆる質問の対策をしておきたい方はサンプルをチェックしてみてくださいね!
面接対策は模擬面接一択!
今回ご紹介したような回答例は、あくまで「ひとつの例」でしかありません。
実際は、志望する国立小学校の教育理念や指導方針、ご家庭の教育方針、お子さんの特徴(長所・短所)やエピソードによってベストな回答が変わってくるため、教材だけで面接対策をするのには限界があります。
また、ご夫婦でそれぞれ質問回答集を作って準備される方も多いです。
その際、ご主人の面接回答集を見て、奥様が落胆されるケースが非常によく見られます。
(入試直前になって私の模擬面接講座に駆け込まれるご家庭も多いです)
奥様の中には、
「これなら私が全部考えて答えた方がいいのでは?」
と感じる方も多いですが、現実はそうはいきません。
なぜなら、小学校受験の面接ではあえてご主人に質問してくるケースが多いからです。
そのため、ご夫婦でしっかりと対策する必要があるのです。
このような点を踏まえると、面接対策で1番効果的なのは「模擬面接」です。
実際に模擬面接をやってみるとおわかりいただけますが、どんなに完璧な回答を用意して備えても、本番でその通りに答えられるかは別問題です。
また、面接では回答内容だけでなく、立ち居振る舞いや態度、表情、声の大きさなどもチェックされています。
それに、ご自身では完璧な回答を用意していたつもりでも、プロの視点から見ると内容が不十分だったり、誤解されやすい表現を使ってしまっていたりすることも多々あります。
そのため、本番で失敗したくないのであれば、必ず一度は幼児教室やプロの先生による模擬面接を受けられることをおすすめします。
私も「オーダーメイド面接特訓講座」という模擬面接を行っています。
オーダーメイド面接特訓講座では、志望校の教育理念や校風を踏まえて、そのご家庭の良さを面接で最大限アピールできるようにサポートすることを目的としています。
また、一般的な面接マナーはもちろん、オンラインによる模擬面接を通して、言葉使いや表情、声の出し方などもレクチャーいたします。
さらに、模擬面接中でのお父様・お母様のご回答を踏まえて、そのご家庭やお子さまの魅力を最大限引き出すようなアドバイスや回答づくりもさせていただきます。
そのため、小学校受験の面接に少しでも不安がある方、ご自身の回答に自信がない方、模擬面接を受けたい方は、ぜひ詳細を確認してみてくださいね!
こちらの講座は、模擬面接を通して、かける先生自らが親御さんやお子さんの面接での回答を添削させていただきます!
受験される親御さんから大好評なので、口コミを見たい方も詳細ページを確認してみてくださいね!
今回は、今までの模擬面接での経験を踏まえて、国立小学校の面接で聞かれやすい質問や答える際のポイントについて、回答例を踏まえて詳しく解説していきます。
最後まで読んでくださった方であればおわかりいただけると思いますが、小学校受験の面接で聞かれる一つひとつの質問を通して、ご家庭の教育方針や親の教育観・考え方などについて細かくチェックしています。
そのため、その意図をよく理解したうえで、ご家庭やお子さんの魅力をアピールできるように答えることがポイントです。
現在国立小の面接対策を行なっている方は、今回解説した内容をぜひ参考にしてみてくださいね!
また、以下の記事では、「小学校受験の面接におけるタブー」を網羅的に解説しています。
そのため、今回の記事とあわせてしっかりとチェックしておきましょう!
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