【小学校受験】巧緻性を自宅でトレーニングする方法やコツをプロが伝授


こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回は、小学校受験でも対策必須の「巧緻性」を自宅でトレーニングする方法やポイントについて解説します。
小学校受験対策をするうえで「巧緻性」という言葉を耳にすることが多いと思います。
巧緻性とは、簡単に言えば「手先を使った細かい作業能力」のことで、小学校受験ではペーパーテストだけでなく、この能力が試されるような課題もよく出題されます。
ただ、こちらの記事を読んでくださっている親御様の中には、
「巧緻性をどうやって対策すればいいの?」
「自宅で巧緻性を鍛える方法を知りたい」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実際、「工作しなさい」「これを切りなさい」「紐結びをしなさい」と無理強いしてもお子様は嫌がるだけですし、巧緻性も身につきません。
そのため、ご自宅で巧緻性対策をするなら、お子様が楽しく取り組めるような工夫をしたり、環境を用意する必要があります。
そこで今回は、ご自宅でできるお子様が楽しく取り組める巧緻性のトレーニング方法や教材などについて、現役講師兼小学校受験コーチが詳しく解説していきます。
小学校受験対策を進めながら、子どもの成長をしっかりサポートできる内容となっていますので、ぜひ参考にしてくださいね!

このページは11,000字超とボリューミーな内容になっているので、何度も読み返せるように必ずブックマークをしておきましょう!

小学校受験では、さまざまな巧緻性の課題が出されます。
具体的には、「切る・ちぎる・貼る・なぞる・塗る」など制作に必要な一般的な能力はもちろん、お箸で豆を摘んだり、洗濯物を畳んだりなど日々の生活に根ざした巧緻性も求められます。
そのため、これらの能力は、日々の生活やお手伝い、遊び・工作の中でトレーニングすることが大切なのです。
ちなみに、お教室の巧緻性や制作クラスなどで1回や2回やっただけでは身につかないので、継続的にコツコツ練習していくことが大切になります。
そこで以下では、ご自宅で具体的にどんな巧緻性対策ができるかについて、詳しくご紹介していきますね。

明日からご自宅で始められる対策ばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1つ目は紙工作や折り紙です。
ご家庭で巧緻性トレーニングをする際は、まずこの2つを習慣化することから始めましょう。
なぜなら、小学校受験の巧緻性や制作課題でこのような課題が最も出されやすいからです。
ここでいくつか例を出します。

紙を使った工作では、筑波大学附属小学校や浦和ルーテル学院小学校の課題のように用意された台紙を使って切り貼りしたり、立体物を作るような課題が出されます。
また、湘南学園小学校や田雙のように折り紙だけを使った課題が出す学校もあります。
さらに、成蹊小学校のように台紙と折り紙を併用した制作課題を出す学校もあります。
このように、小学校受験では用意された台紙を使う紙工作や折り紙の課題が出されることも多いため、まずはこれらを自宅で習慣化することが大切です。

紙工作や折り紙を通して巧緻性のトレーニングをするときは、課題のレベルをお子様の能力に合わせて適切に設定することも大切です。

2つ目は、ボタン留めやひも結びです。
この2つに関しては、日々の生活の中でトレーニングすることが大切です。
例えば、ボタン付きのシャツを着せるときに自分で留められるように促したり、お気に入りの紐履を用意して意図的に紐結びをする機会を作ったりなどすることが大切です。
また、このような工夫をすることで、お子様の生活力が身につき、自立を促すことにもなるので一石二鳥です。
ちなみに、早稲田実業初等部では、ペンをゴムでまとめたり、ジッパー付きの袋に入れたりなど、生活力を問われる巧緻性がよく出題されます。
他にも、道具箱に散らかった道具を整理しながら入れたり、ファイルに紙を入れて机の中にしまったりなど、入学後の学校生活を意識した巧緻性課題を出す学校もあります。
つまり、学校側は「自分のことは自分でできる自立した子」を求めていると言えます。
そのため、日々のお着替えや荷物の準備、お片付けなどをお子様が自分でできるようにフォローしながら、その中で巧緻性を鍛えることも大切です。

小学校受験では、日々の生活に根ざした巧緻性が試されるような課題もよく出されます。
そのため、制作以外の基礎的な生活能力も意識してトレーニングすることがポイントです。

3つ目は、お手伝いです。
お手伝いは、ご自宅で巧緻性をトレーニングするのにとても効果的です。
そのため、お掃除やお料理、洗濯物畳みなど、幅広いお手伝いを体験する機会を積極的に作るようにしましょう。
ちなみに、先ほどもご紹介した早稲田実業初等部では、過去に給食着やカッパなどを着脱し畳むという巧緻性課題が出されたことがありました。
他にも、女子校ではシャツを畳む課題やエプロンを着て後ろで結ぶという課題が出されたこともあります。
そのほかに、畳んだものを風呂敷で包む課題や布巾を水で濡らして絞った後にテーブルを拭く課題を出した学校もありました。
このような課題では、普段からご家庭でお手伝いをやらせているか、また、このような基本的な生活能力が身についているかがチェックされていると言われています。
そのため、テーブル拭きや雑巾かけ、洗濯物は必ずお手伝いをさせましょう。
また、お料理もお子様が楽しくできるお手伝いのひとつなので、個人的にはおすすめです。
実際、小学校受験でご縁をいただいたご家庭の中には、お米を研いだり、ピーラーで野菜の皮を剥いたりするお手伝いをさせている方もいらっしゃいました。
それに、お料理のお手伝いをする過程で野菜の断面図を確認したり、季節について話し合ったりすることでペーパー対策にもなるので、そういった意味でもおすすめです。

お手伝いに関しては、小学校受験の面接で親子共に聞かれやすい質問のひとつでもあります。
そのため、面接対策としても日頃から積極的に取り組ませておくことが大切です。

4つ目は、積み木やブロック、パズル遊びです。
これらの遊びは指先を器用に動かすトレーニングができるのでおすすめです。
また、日頃から積み木やブロック、パズルに触れている子は、小学校受験のペーパーで出題される立体図形や平面図形、四方図などの問題に強い傾向があります。
つまり、これらの遊びは、具体物を使ったペーパー対策にも効果的だということになります。
そのため、図形が苦手なお子さんであれば、巧緻性対策も兼ねてご家庭でなるべく触れさせてあげるようにしましょう。
ちなみに、積み木やブロック遊びは行動観察のグループ課題として出されることもあります。
そのため、普段から遊び慣れていることで自信を持って取り組んだり、自分の考えや独自の発想を伝えられるようになりやすいです。

そういった意味でも、ご自宅で自由に遊ばせる時間を設けるときに、これらの教具に積極的に触れさせることは大切です。

5つ目は、クラフト活動、いわゆる工作です。
小学校受験では、最初にご紹介した台紙や折り紙以外に、紙コップやモール、ストローなどさまざまな材料を使った制作課題を出す学校も多いです。
このような課題に必要な巧緻性を鍛えるためには、やはり工作しかありません。
実際、日頃から紙コップや紙皿、牛乳パックなどを使って自由に工作を楽しんでいるお子さんは、自然に巧緻性が身についているケースが多いです。
つまり、小学校受験で必要な巧緻性をトレーニングするためには、ご自宅で日頃から工作に取り組むことも重要なのです。
そのため、お部屋にいらなくなった牛乳カップやトレー、紙コップ、モール、色画用紙などを小分けにして置いておき、お子様がいつでも工作できるようなコーナー(スペース)を用意しておくことが大切です。
そのような環境を用意できれば、自然と自由に工作を楽しんだり、何か作ったりすることが習慣になり、その中で巧緻性が少しずつ身についていきます。
ですので、まずはいつでも自由に工作できる環境を作ることを整えることから始めるようにしましょう。

小学校受験では自由工作の課題以外に、先生の指示や説明を聞いて作ったり、見本を見て作るような指示制作課題も出されます。
そのため、自由に作る日だけでなく、決まったものを作る日を設けることも大切です。

ご自宅で巧緻性対策をするときに、線に沿ってただまっすぐ切らせたり、蝶結びする練習をひたすら繰り返したりなど、“受験のためだけの対策”をやらせても効果は期待できません。
また、小学校受験ではさまざまな巧緻性が複合的に必要になる課題が出題されるため、このような1つの技術だけを身につけさせるような対策をしても実践的な対策にはなりません。
それに、このようなやり方は、お子様のやる気をなくさせることにもつながります。
そのため、ご自宅で巧緻性をトレーニングするのであれば、お子様が楽しく取り組める工夫をしたり、環境を用意する必要があります。
そこで以下では、自宅で巧緻性対策をするときの具体的なポイントはコツについて解説していきますね!

小学校受験の巧緻性は、細く長く取り組むことが大切です。
そのためにも無理強いしないことが大切なので、以下で解説するポイントを必ず実践してくださいね!

ご自宅で巧緻性トレーニングをするときに一番大切なこと、それは子どもが楽しく取り組めるかどうかです。
小学校受験対策をしているご家庭の中には、制作や巧緻性の対策を無理にやらせたり、紐結びなど特定の巧緻性を繰り返すような練習をさせる方も多いです。
たしかに、小学校受験では他にも対策しなければならないことがたくさんあるので、ついつい焦ってたり、効率的に進めようとしてしまう親御さんのお気持ちは痛いほどわかります。
ですが、お子さんが嫌がった状態で無理やりやらせても、巧緻性は身につきません。
ですので、お子さん自身が「やってみたい!」「つくってみたい!」と思えるような環境や虚材を用意することがまずは大切です。

ご自宅での巧緻性対策の理想は、お子様がペーパーの”息抜き”として取り組めるような状態に持っていくことです。
そのためには、「楽しく取り組む」という条件が絶対に欠かせないので、焦るお気持ちはあっても「受験対策」として押し付けないことが最重要ポイントになります。

2つ目は、適切な課題設定をすることです。
ご自宅で巧緻性トレーニングをするときは、どんな課題を設けるかもかなり重要です。
たとえば、ハサミを使い慣れていないお子さんに、動物や昆虫など複雑な形を切らせようとしてもうまくできません。
うまくできないと、やる気や自己肯定感が下がったり、苦手意識を持ってしまって、嫌がるようになってしまう可能性が高いです。
そのため、ハサミを使い始めたお子さんは、正しい持ち方を教えたうえで、まずは自由に切らせて、「切ることの楽しさ」を体感させることが大切です。
それができたら、まっすぐの線から始めて、ギザギザ線→波線→曲線という感じで少しずつレベルを上げていくことがポイントです。
これは、折り紙や工作、お手伝いなど、すべての受験対策に当てはまることです。
課題設定を間違えてしまうと、お子さんのやる気をただ削いでしまうだけです。
そのため、今のお子様の能力に合わせた課題を見極めて、少しずつレベルを上げながら自己肯定感や自信を育んでいくことが大切です。

課題設定をする際は、最初は「簡単すぎる」くらいから始めるのがちょうど良いと思います。
そこから少しずつ難度を上げていき、最終的には「少し難しい」とお子様が感じるレベルに設定することがポイントです。

3つ目は、適切な声掛けをすることです。
小学校受験の巧緻性や制作課題では、指示や説明通りにきっちりやることが求められます。
それゆえ、ご自宅でトレーニングする際も、
「折り紙の角がずれているでしょ!」
「ここの貼る位置がおかしい!」
「左右のバランスが悪いじゃない!」
など、お子様のちょっとした間違いをついつい指摘してしまう親御さんが多いです。
ただ、このような細かなミスを指摘し過ぎると、お子様は楽しく取り組むことができなくなりますし、自身もなくしてしまいます。
そうすると、制作に対するモチベーションも下がり、嫌々やることになってしまうため、巧緻性も身につきません。
ですので、最初から完璧を求めすぎないこと、それよりも「できたとこまでを褒めること」が大事になります。
最後まで作れなかったり、見本通りに作れなくても、
「ここまでできたね!すごいね!」
「もう少しだね!一緒に最後まで頑張ってみよう」
とポジティブな声掛けをしてあげることが本当に大事です。
実際、小学校受験でご縁をいただく親御さんは、このような明るい声掛けができる方が多いです。
また、制作をするときは、説明の度合いも大切になります。
手取り足取り教えすぎても嫌がられますし、かといって、説明が少なく過ぎると逆に癇癪を起こしてしまうケースもあります。
そのため、お子様の性格や今の能力に合わせて、適切に指示や声掛けをすることもポイントになります。

自由制作が好きなお子さんでも、指示制作になるとまったくできないことが多々あります。
ただ、小学校受験では指示制作を出す学校も多いため、そのような学校を受験する場合は、このような声掛けがなおさら大事になります。

ここまで、ご自宅で巧緻性トレーニングをする際の具体的な方法やポイントなどについて解説してきました。
ですが、親御様は日々の家事や育児、お仕事に加えて、ペーパーなどの受験対策もこなさなければならないため、
「巧緻性や制作の課題を考える時間がない」
「子どもの隣で丁寧に教える時間が取れない」
という方も多いと思います。
ここまで解説してきた私が言うものおかしな話ですが、私自身そう思います。
そのため、塾やお教室でなく、ご家庭で巧緻性や制作対策を行うのであれば教材選びが重要です。
小学校受験の巧緻性・制作教材を選ぶときのポイントは主に以下の5つです。
1.動画解説がついているか
→動画解説が付いていれば、親御さんがお仕事や家事で忙しくても、お子さんが1人で映像を見ながら取り組むことができます。
2.課題の種類が充実しているか
→小学校受験では、色画用紙を使った課題もあれば、折り紙や紙コップなどを使った課題もあり、それによって必要になる巧緻性も変わってくるため、さまざまな工作課題に取り組める教材を選ぶことが大切です。
3.さまざまな道具や材料を使う課題が豊富に用意されているか
→小学校受験の実際の試験ではさまざまな材料を使う課題が出されるため、多種多様な材料を使わなければならない課題がまとまった教材やサービスを積極的に利用することをおすすめします。
4.過去問レベルに対応しているか
→小学校受験の巧緻性・制作の実践練習をしたいのであれば過去問が1番効果的なので、各学校の過去問が含まれている教材を選ぶこともポイントです。
5.子どもが自主的に取り組めるか
→工作対策はお子さんが嫌がっている状態で取り組ませても意味がないので、お子さん自身が「やってみたい!」「つくってみたい!」と思えるような教材を選ぶこともポイントです。そのためには、「工作課題の種類(充実度)」や「解説動画のわかりやすさや掛け声」などが重要になってきます。

小学校受験用の巧緻性・制作の教材を探している方は、このようなポイントを重視して選ぶようにしてくださいね!
ご自宅でできる小学校受験用の巧緻性・制せアク教材をお探しの方に、ぜひおすすめしたいのが、私が運営している小学校受験オンラインコミュニティ「MAGONOTE」です。
市販やお教室の巧緻性・制作教材と比較したときのMAGONOTEの特長は主に3つです。
1つ目は、巧緻性・制作課題の充実度です。
MAGONOTEでは、60種類以上の工作の動画コンテンツが用意されており、使い放題となっています。
また、年中〜年長のお子さん向けの巧緻性課題はもちろん、年少以下のお子さんが楽しく作れる課題も揃えています。
さらに、筑附小やお茶の水、早実初等部など、巧緻性・制作が難しい有名校の過去問もあります。
ちなみに最初にご紹介した過去の巧緻性の課題例はすべてMAGONOTEの作品です。
もちろん、折り紙や色画用紙、紙コップ・紙皿、モールなど、さまざまな道具を使う課題も用意しているため、コツコツ取り組む中で、受験の巧緻性や制作で必要な巧緻性や技術を身につけることができます。
2つ目は、すべての巧緻性・制作課題に音声付きの解説動画がついていることです。
また、巧緻性教材の解説動画では、小学校受験の現役講師である私が指示や掛け声をしながら教えています。
実際、MAGONOTEを使ってくださっている方からも、
「息子がかける先生と工作したいと言って毎日取り組んでいます!」
「工作嫌いだった娘が楽しそうにひとりで取り組んでくれて、親の負担もストレスも格段に減りました!」
などとても嬉しいお言葉をいただいております。
つまり、必要な教具さえご用意いただけたら、あとはお子さんが動画を見ながら1人で課題を進められるスタイルになっているということです。
そのため、巧緻性課題を毎日やらせたいけど家事やお仕事が忙しくて現実的に難しい方、プロの解説動画付きの巧緻性教材がほしい方にはピッタリだと思います。
最後は、巧緻性課題以外のコンテンツも充実していることです。
具体的には、30種類以上のペーパー教材や楽しく学べる理科実験、毎月の個別面談、会員限定の受験ノウハウなどを提供しています。
受験では、巧緻性や制作以外の対策も必須なので、総合的に対策できる点も大きな魅力のひとつです。
デメリットとしては、2つです。
1つ目は、巧緻性に必要な材料をご自身で揃えていただく必要があることです。
60種類以上の工作教材があるため、使用する材料もさまざまですが、先ほどお伝えしたように、色画用紙やシール、紙粘土、紐など100均で揃えられるものがほとんどなので、一度まとめ買いすれば、そこまで手間はかからないと思います。
2つ目は、費用です。
MAGONOTEの料金は、プランによって異なりますが、「5,500円〜(税込)」となっています。
ですが、他の巧緻性問題集と違って、それ以外のコンテンツがかなり充実しているので、費用以上の価値はあると自信を持ってお伝えできます。
以上の点を踏まえて、MAGONOTEが気になる方は、以下のボタンから詳細をチェックしてみてくださいね!

他の教材に関しても知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね!

今回は、ご自宅でできるお子様が楽しく取り組める巧緻性のトレーニング方法や教材などについて、現役講師兼小学校受験コーチが詳しく解説してきました。
小学校受験の巧緻性は一朝一夕で身につくものではないため、お教室だけでなく、ご家庭でも継続的に取り組むことが受験でご縁をいただくためには必須です。
また、基本的な巧緻性を身につけるためには、さまざまな課題に取り組むことが大切です。
そのため、小学校受験の巧緻性対策で悩んでいる方は、今回解説したことを参考にしてみてくださいね!

ご家庭で毎日巧緻性対策に取り組みたい方、お子さん1人で制作や巧緻性対ができる環境を求めている方は、ぜひ「MAGONOTE」もチェックしてみてくださいね!