【お茶の水女子大学附属小学校の親の作文】過去のお題や例文をプロが解説|2024年最新
こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回はお茶の水女子大学附属小学校の親の作文(保護者作文)のテーマや書き方、注意点、について、詳しく解説していきますね!
お茶の水女子大学附属小学校では、第1次抽選通過者を対象に第2次検定手続きの際にアンケートという名の親の作文があります。
お茶小と同じく、筑波大学附属小学校でも第1次抽選通過者を対象に保護者作文がありますが、筑附小では作文前に「試験の合否に直接関係関係はない」と説明されます。
一方でお茶小では事前にそのような説明はないため、合否に大きく関係しているのではないかと言われています。
また、筑附小の場合、作文のテーマもは例年に似たようなものが出されるため対策しやすいですが、お茶小の場合は毎年作文テーマも変わり、その内容もさまざまなので、保護者の思考力や文章力が問われていると言っても過言ではありません。
実際、これを読んでくださっている方の中にも、抽選通過後の親の作文に不安を抱えている方が多いでしょう。
ですが、ご自身の考えを日頃からきちんとまとめる癖をつけて、文章の型などをあらかじめ学んでおけば、そこまで難しくはありません。
そのようなことを踏まえたうえで今回は、お茶の水女子大学附属小学校の親の作文の過去のテーマや文章の書き方、例文などについて、小学校受験のプロが詳しく解説していきます。
お茶小の最新年度の保護者作文のテーマ
当日の流れや様子
お茶小が親の作文を通してチェックしている点
作文を書く際のポイントや注意点
お茶小の過去の作文テーマと例文
約15,000字のボリューミーな内容になっているので、お茶小を受験する方は必ずブックマークをして何度も見返せるようにしておきましょう!
まずは、お茶の水女子大学附属小学校の2024年度入試の保護者作文のテーマと詳細について、当日の様子を踏まえて解説していきますね!
作文のテーマや用紙の大きさ・文字数などについて、当日の様子を踏まえて詳しく説明するので、イメージしながら読み進めてくださいね!
【2024年度】
あなたにとって「幸せ」とはどのようなものですか。300字程度でお書きください。
近年のお茶小の親の作文テーマは、このように抽象的なお題が出されやすい傾向にあります。
2023年度は、「『自由』について、どのように考えますか」
2022年度は、「『聴く』ということをとのようにとらえていますか。具体的な場面を1つ掛けて書いてください」
というテーマでした。
ここ数年でこのようなお題が出されるようになった要因としては、お茶小が独自に行っている「てつがく創造活動」が考えられます。
このような授業を行っているお茶小への理解を深めてもらうため、そして、このような抽象的なテーマを通して、保護者の価値観や考え方を知ろうとしている可能性が高いです。
また、このような意図を踏まえると、哲学的なテーマに正解はないので、あたりさわりのないようなことを書くのではなく、きちんとご自身の考えを述べることがポイントです。
また、抽象的なテーマの作文を通して、親御さんの思考力や表現力を含めた文章力もチェックされている可能性があります。
そのため、中身がきちんとあり、先生方が読みやすいような文章を心がけることもポイントです。
作文の具体的な書き方やポイントについては、後ほど詳しく解説しますね!
お茶小の作文の用紙サイズは「B5判(罫線あり)」で、文字数は300字程度です。
以前は800字とかなり長文の作文が出されていましたが、ここ数年は300〜400字の課題が出されています。
そのため、2025年度入試も同程度の文字数のお題が出されると予測できます。
300字の作文は意外と文字数が少ないため、いきなり書き始めると文字数が足りなくなったり、オーバーしてしまうケースが多いです。
そのため、いきなり書き始めるのではなく、どのような文章構成で書くか、頭の中である程度組み立てておくことが大切です。
どんなテーマに対しても通用する文章の型を一つ持っておくと安心ですね。
それについても後ほど詳しく解説しますね!
お茶小の親の作文の制限時間は以前まで20分程度でしたが、ここ数年は30分程度となっています。
そのため、最初の5〜10分を使って、作文テーマの意図を理解し、自分の考えをまとめて、要素や構成を考えると良いと思います。
そして、残りの20〜25分で文章を書くことで、余裕を持って書き終えることができると思います。
ですが、最近のお茶小では抽象的(哲学的)なテーマが出されやすいため、頭が一瞬真っ白になることも多いと思います。
そうならないように、過去のテーマについて自分なりに考えたり、作文を実際に書いたりする練習をしておくことが大切です。
当日は緊張しているせいもあって、文章を書いているうちにテーマとズレた内容を書いてしまう方も多いです。
そのため、最初の5〜10分を使って、しっかりと文章に盛り込む要素を洗い出すことがポイントです。
お茶小の親の作文は、第1次抽選通過車を対象に、12月初旬の第2次検定手続きの際に行われます。
配布される書類は、左側が個人情報(氏名や生年月日、住所、在籍している教育・保育機関名、家族構成等)を記入する欄になっており、右側が作文の記入欄になっています。
お茶小の親の作文では、電子機器以外の持ち込みは可能(紙媒体の資料の持ち込み可)となっています。
そのため、後ほど詳しく解説しますが、ご家庭ならではのエピソードなどをあらかじめいくつかまとめておいて、それをメモとして持参しておくと安心かと思います。
また、作文を書き終えた人から順に退出していく形となります。
筑附小のように、作文前に学校紹介映像や校長先生のお話を聞くわけけではないため、流れ自体はいたってシンプルです。
ここでは、お茶の水女子大学附属小学校の親の作文を書く際に意識すべきことやポイント、注意点などを4つに絞って詳しく解説していきます。
作文の具体的な書き方や抽象的(哲学的)なテーマに対処するコツなどについても解説するので、何度もチェックしてくださいね。
ただ読んで終わりではなく、以下で解説するポイントを踏まえて作文練習をすることも大切です。
過去問を一度で良いので作文用紙に書いて、経験を積んでおくようにしましょう。
1つ目は、条件や文字数を守ることです。
これは基本的なことですが、意外とできない親御さんが多いです。
以下の過去の作文テーマを例に説明していきますね。
【2022年度】
「聴く」ということをとのようにとらえていますか。具体的な場面を1つ掛けて書いてください。(300字程度)
まず、文字数に関しては「300字程度」で記入欄におさめる必要があります。
学校の先生方に伝えたいことやアピールしたいことがたくさんあっても、必ずこの文字数にまとめて、枠をはみ出さないように注意しましょう。
そうでないと、最初から内容を読んでもらえない可能性があります。
次にテーマに関してですが、「『聴く』ということをとのようにとらえていますか」の後に「具体的な場面を1つ掛けて書いてください」という条件があります。
そのため、必ず文章内に「聴く」ということに対するご自身の考えとその主張を支える具体的な場面(エピソード)を書くようにしましょう。
具体的な場面に関しては、最初に「聴く」ということをどのように定義づけするかによって異なりますが、子どもと関わる中で感じた出来事などと絡ませるとベターかと思います。
本番当日は緊張や焦りからついつい条件を見落としがちなので、落ち着いてテーマを読んで、きちんと確認することを意識してくださいね。
2つ目は読みやすい文章を構成することです。
お茶小の先生方は、第一次抽選を通過した数百名の保護者の作文を読む必要があるため、1枚1枚じっくり読む時間はありません。
また、読みにくい文章があると、平気で読み流したり、最後まで読まないことも往々にしてあります。
そのため、作文を書く際は難解な表現などを使う必要は一切なく、むしろ読みやすい文章を心がけることが重要になります。
読みやすい文章を書くためには構成が重要になります。
そこで以下では、2024年度の以下のテーマを例に、おすすめの文章の型(文章構成)を解説していきます。
【2024年度】
あなたにとって「幸せ」とはどのようなものですか。300字程度でお書きください。
まず、このような抽象的なお題が出されたら、最初にご自身の中で「幸せ」とは何なのかを考え、定義づけを行うことが必要です。
例えば、「私にとって『幸せ』とは、家族と穏やかな時間を共有し、日々の小さな発見や喜びを一緒に感じることです」というような感じです。
ただ、これだけだと抽象度が高い文章になってしまうため、より具体的な内容にするために、ご自身の定義した「幸せ」に関連するエピソードを次に展開する必要があります。
ちなみに、この部分でご家庭ならではのエピソードを盛り込むことで、オリジナリティが出て、先生方の印象に残ることができます。
そして、最後に「このような小さな幸せを大切にしながら、娘と共に成長し、今後も豊かな時間を過ごしていきたいと願っています」というような感じで文章を締めると、きれいにまとまります。
もちろん、この文章の型や例文はあくまで一例ですので、他の書き方もあります。
ですが、基本的に上記のような文章構成を用いれば、どのようなテーマに関しても大きくずれることなく、読みやすい作文を書くことができます。
そのため、文章を書くのが苦手な方は、ぜひこの文章の型を意識して練習してみてくださいね。
実際の例文を何パターンか確認したい方は、後ほどご紹介する私が作成した例文も参考にしてみてくださいね。
3つ目は、具体的なエピソードを入れることです。
繰り返しになりますが、作文ではご家庭ならではのエピソードを入れることが大切です。
先ほどご紹介した以下のテーマのように「具体的な場面を1つ挙げてください」と指示されている場合は、しっかりとエピソードを盛り込む必要があることがおわかりいただけると思います。
【2022年度】
「聴く」ということをとのようにとらえていますか。具体的な場面を1つ掛けて書いてください。(300字程度)
また、そのような指示や条件がないテーマだとしても、お題に合わせてエピソードや具体例を盛り込むことを強くおすすめします。
具体的なエピソードを盛り込めることで、そのご家庭の色や親御さんの考えが自然と滲み出ます。
先生方はそれを知りたいと思っているはずですし、一般的なことや抽象度の高い文章を書いていても読み手の印象には残りません。
ただ、テーマによってどのようなエピソードを盛り込むべきかは変わってきます。
お子様の挑戦や成長に関するエピソードを入れた方が良い場合もあれば、何気ない親子のやりとりなどを入れた方が良い場合もあります。
そのため、事前にお子さんや家族に関するエピソード・印象に残っている出来事をいくつかまとめておくことも大切です。
そして、当日テーマを確認したら、それに合わせてベストなエピソードを入れるようにしましょう。
テーマが抽象的であればあるほど、エピソードや具体例を入れる必要があるので、意識してみてくださいね!
4つ目は、お茶の水女子大学附属小学校の教育方針や教育目標を意識することです。
抽象的なテーマに対して定義づけしたり、エピソードを盛り込むときは、お茶の水の教育方針やを意識すると、書きやすくなることもあります。
例えば、お茶の水では以下のような教育目標を掲げています。
具体的なめあて
○ 自分で考えて正しく判断し,進んで行動する子を育成する。
○ 自然と人間を大切にし,情操の豊かな子を育成する。
○ 健康で,気力体力が充実し,意志の強い子を育成する。
【引用元】令和6年度 附属小学校 学校経営計画
このような教育目標は、文章に盛り込む具体例を選ぶ際に役立つことが多いです。
例えば、テーマに沿って定義づけを行った後に、それに関連する具体例として「子どもが自分で考えて行動したエピソード」や「自然に対して興味を示して学びや探究心を養ったエピソード」などを盛り込むことで、お茶の水と同じ教育方針であること、お子さんがお茶の水の求める生徒像と合致することなどを暗にアピールすることができます。
また、過去には以下のような作文テーマが出されたこともあります。
【2021年度】
先行きが不明な社会情勢の中で、これからの学校教育に期待することは何ですか。(400字程度)
このテーマの場合は、「これからの学校教育に」となってはいますが、できればお茶の水の教育目標や学校経営方針などの内容を踏まえて書くほうが良いと思います。
もしお茶の水の教育方針と全く方向性の異なる期待内容を書いてしまったら、「当校について理解していない」「当校とは合わない」など思われてしまうリスクがあるため注意しましょう。
作文を書く前に、お茶の水の教育目標やビジョンなどしっかりと読み込んで、把握しておくことも大切です。
当日その場で出されたテーマに合わせて良い作文を書くためには、日頃からご自身の考えをまとめたり、文章の型を理解することも大切ですが、それを踏まえて実践練習を積むことが何よりも大事です。
ただ、ここまでの解説を読んでくださった方の中には、
「どうやって作文を書けばいいのかまだイメージが湧かない」
「例文を踏まえて練習したい」
と思っている方も多いと思います。
たしかに、例文を踏まえてイメージを持つことは、作文をうまくなるうえでもとても大切です。
そこで以下では、2020年度〜2024年度の過去5年度分のお茶の水大学附属小学校の作文テーマと例文をご紹介します。
直近3年度分(2022年度〜2024年度)の例文に関してはそれぞれ2パターンずつ、2020年度・2021年度に関しては、それぞれ文例を1つずつご用意しています。
お茶の水の親の作文は合否に影響している可能性が大いにあるので、お子さんの足を引っ張らないためにも、第2次検定手続きまでに必ず対策しておくようにしましょう。