【小学校受験】お話の記憶の対策|得点が伸びるコツとおすすめ教材

こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回は、小学校受験で9割の人が間違えている「お話の記憶」の対策方法について、僕なりの視点でお話ししていきたいと思います。
日々個別面談をしていると、保護者の方からお話の記憶に関するお悩みをいただくことが非常に多いです。
特に、
「長文のお話を最後まで聞き取ることができない」
「お話を聞いたそばからどんどん忘れてしまって、お話が終わった頃には何も覚えていません」
といったようなお悩みをいただくことが多いんですね。
これは保護者の方にとって、かなり切実なお悩みだと思います。
ただ、皆さん、お話の記憶を解いたことはありますか?
これを見てくださっている方の中には、試しに自分で解いたことがあるよ、という方もいると思うんですけど、そういう方はきっと共感してもらえるはずです。
お話の記憶は非常に難しいんです。
もちろん、お話の量は学校によってさまざまなんですけど、特に長文と言われる成蹊や筑波、あとはキリスト教系の女子校では、かなりボリュームのあるお話が出されるんですね。
それを1回聞いて複数の質問に答えるというのは、大人でも難しいことなので、幼児期のお子様にとって難しいのは当たり前なんです。
そのため、最初から入試レベルの記憶力や集中力を求めるのではなく、しっかりと段階的にトレーニングをしていく必要があります。
それに加えて、脳の発達なども踏まえて、性別に合わせた対策をすることも大切です。
そういったことも踏まえて、今回はお話の記憶の効果的な練習方法やおすすめの教材を、現役講師の視点から詳しく解説していきたいと思います。
YouTubeでも要点を解説しているので、お時間がない方は、家事や通勤中にラジオ感覚で聴いてくださいね!
お話の記憶を伸ばしていくためには、まずその根本的な原因を知ることが大切です。
以下では、今までの指導経験や脳科学の観点から、お話の記憶が苦手なお子さんに共通して見られやすい特徴を解説します。
お子様にどの特徴が当てはまる可能性があるかを考えながら、読み進めてくださいね。
お話の記憶では、まず物語を聞き、その内容を一時的に頭の中に保持する力が必要になります。
ここで重要になるのが、短期記憶、いわゆる「ワーキングメモリ」と言われるものです。

お話の記憶の問題では、このワーキングメモリの強さが大きく関係してきます。
ワーキングメモリが弱いお子さんは、お話を聞いても途中で内容を忘れてしまうため、正答率も下がります。
反対に、ワーキングメモリが強い子は、聞いた内容を頭の中に保ちながら考えることができるため、お話の記憶の正答率も高くなります。
そして、このワーキングメモリを担っているのが、脳の「前頭前野」という部分です。
ただ、大前提として、乳幼児の場合、この前頭前野はまだ十分に発達していません。
そのため、ワーキングメモリが弱いのは、ある意味で自然なことでもあります。
だからこそ、お話の記憶が苦手な場合は、受験対策の勉強だけを繰り返すのではなく、遊び要素のあるトレーニングを日常の中に取り入れながら、前頭前野の発達を促していくことが大切になります。
例えば、そのひとつに「旗揚げゲーム」があります。

このような”遊びトレーニング”は、子どもが楽しみながら前頭前野をはじめとした脳の各領域に刺激を与えることができるため、聞く力も伸びやすいです。
聞く力を伸ばすのに役立つ、その他の”遊びトレーニング”については、『「聞く力」が弱い理由と改善方法』で詳しく解説しているため、気になる方はサンプルをチェックしてみてくださいね!
ちなみに、ワーキングメモリを担う脳の前頭前野という部分は、自制心を司る領野でもあります。
つまり、小学校受験で重要な聞く力や落ち着きにも直結してくるので、そういった意味でもしっかり育てていくことが重要です。
お話の記憶が苦手なお子さんは、そもそも「聞く力が弱い」ケースも多いです。
聞く力が弱いということは、先ほど解説した前頭前野だけでなく、聴覚を司る脳の領野の発達が未熟な可能性も考えられます。
そして、このような状態の背景には、スマホやタブレットなどのデジタル機器の使いすぎが見られることもよくあります。
また、デジタル機器に慢性的に触れさせている場合、「お話を最後まで集中して聞くことができない」「落ち着きがない」「ぼーっとしてしまう」など、発達障害に近い症状が作られてしまうこともあります。
そのため、このような特徴が見られる場合は、単に「覚える練習」を増やすのではなく、生活習慣を見直して、根本的に解決していくことも大切です。
このように、意外なところに原因がある可能性もあるので、少し視野を広げて原因を考えてみることも大切です。
お話の記憶が苦手な場合、想像力や記憶力の両方が影響していることも少なくありません。
まず、お話の記憶が得意な子どもは、物語を聞きながら、その場面を頭の中で映像のように思い浮かべていることが多いです。
つまり、耳から入ってきた言葉を、頭の中で場面や出来事としてイメージしながら理解しているという状態です。
一方で、想像力が十分に育っていない場合、お話をただの「言葉」や「文字情報」として受け取ってしまいます。
そうすると、内容がイメージとして残らないため、記憶にも残りにくくなり、質問にも答えづらくなってしまいます。
そのため、お話の記憶の正答率を高めるためには、想像力を育てていくことも大切です。
また、語彙力の不足も、お話の記憶が苦手になる原因の一つです。
お話の中に、あまり聞き慣れない言葉や知らない表現が出てくると、そもそもその言葉の意味が分からないため、内容を正しく理解することができません。
さらに、お話の途中で意味の分からない言葉が出てくると、そこで理解が止まってしまい、その後の内容も聞き取れなくなってしまうことがあります。
その結果、質問にも答えられなくなってしまいます。
そのため、お子さんが理解しづらい言葉や表現が出てきたら、そのままにせず、メモしてストックしておき、スキマ時間に復習するのもおすすめです。
問題演習だけでなく、日々の読み聞かせを通じて、想像力や語彙力を少しずつ増やしていくことも大切です。
ここまで解説してきた原因を踏まえて、以下では実際に指導やアドバイスをする中で効果を感じることができた、「お話の記憶」の練習方法を3つご紹介したいと思います。
今日からすぐに取り入れられる方法なので、ぜひ実践してみてくださいね!
「お話の記憶」が苦手なお子さんは、
・物語を聞いている途中でぼーっとしてしまう(集中できていない)
・物語が長すぎて、途中から少しずつ忘れてしまう
・何に集中して聞き取ればいいのか分からない
といったケースに当てはまることが多いです。
たしかに、幼児期のお子さんに「長いお話をじっと聞きなさい」と求めるのは、なかなか酷なことですし、一朝一夕でできることではありません。
そこでおすすめなのが、お子さんにお話を読む前に、どこを聞き取るのか、どんなポイントに注意して聞くのかをあらかじめ伝えてあげることです。
小学校受験の「お話の記憶」では、よく出題される質問のパターンがあります。
例えば、次のような内容です。
■登場人物に関して
・誰がいたか
・誰がいなかったか
・誰が途中から加わったか
・誰がいなくなったか
■行動/出来事に関して
・物語中の出来事
・何が起きたか
・何が起きなかったか
・なにをしたか
・なにをしなかったか、
■順番(順調)
・どんな順番で誰が来たか
(かけっこ・競争など)
・できごとの順序
・時間の経過
■数量
・いくつあったか
・いくつ増えたか
・いくつ減ったか
・いくつあげたか(もらったか)
・全部でいくつか(何人か)
※その他
・地図に話の経路を描き入れる
・間違い探し
・時計
・話の通り絵を描く
・話の続き創作
もちろん、これ以外が出題される可能性もありますが、基本的にはこのような質問が出されます。
そのため、最初のうちは、文章を読む前に
「どの順番で動物さんたちがゴールするのか、よく聞いていてね。(順番)」
というように、特に聞き取ってほしいポイントを事前に伝えておくことも大切です。
このような声かけを続けていくことで、どのような点に注意して聞けばよいのかが、だんだんと分かるようになり、質問にも少しずつ慣れていきます。
2つ目は、目をつむってお話を聞くという練習方法です。
これは特に、お話の記憶が苦手な男の子にぜひ試していただきたい内容になっています。
では、なぜ目をつぶるのがいいのかというと、先ほどお伝えした男女の脳の発達の違いに関係があります。
男の子と女の子では、脳の発達に違いがあります。
つまり、情報の受け取り方にも得意不得意があるということなんですね。
具体的には、男の子は目からの情報をキャッチするのは比較的得意な反面、耳からの情報はなかなかキャッチしづらいという特徴があります。
一方で女の子は、目よりも耳からの情報をキャッチする方が得意なんですね。
これを踏まえると、お話の記憶というのは基本的に耳から情報を得るため、女の子にとっては相性が良いのですが、男の子にとっては相性があまりよくない形式となっています。
そこで効果的なのが、目をつむるという方法です。
目をつむると、視覚から得る情報を極力少なくすることができ、その分意識を聴覚に向けることができます。
そのため、まずは聴覚から情報を得ることに慣れるためにも、目をつむって視覚情報をなるべく減らすという方法をおすすめしています。
実際に、男の子でお話の記憶が苦手なお子さんの親御さんにこの方法をお伝えして試してもらったところ、点数が伸びたり、「集中力が増した」というようなお声もいただいています。
ですので、男の子でお話の記憶がなかなかできない方、得点が伸びない方は、ぜひ日々の家庭学習にこういった方法を取り入れてみてください。
目をつむることが難しいという場合は、アイマスクを買ってつけてもらい、物理的に視覚情報をなくすという方法もおすすめです。
そして、先ほども解説したように、お話の記憶が苦手な場合、想像力が十分に育っていない可能性も高いです。
そこで目をつむるときに同時に促してもらいたいのが、お話や物語を聞きながら、頭のなかでイメージ(映像化)することです。
例えば、「炊飯器」という言葉が物語に出てきたとき、それがどんな形をしていて、どんな機能を持っているのかを知らなければ、当然、頭のなかでイメージすることはできません。
また、炊飯器がどんな物か知っていたとしても、日頃から頭のなかでイメージするトレーニングをしていなければ、すぐに頭のなかで映像化することは難しいです。
そのため、課題文を読み上げるときには、お話をただ聞かせるだけでなく、
「今、このお話に出てきた道具は全部でいくつあった?名前を順番に言えるかな?」
「◯◯は、どうしてそれを使ったのかな?」
といったように、物語の流れに沿った質問をしてあげて、お子さんが頭のなかでイメージできているかを確認してあげることも大切です。
そうすることで、お話を聞きながら頭のなかでイメージするトレーニングになり、想像力の向上にもつながります。
少し余談にはなるのですが、やはり男の子というのは注意が散漫になりやすいです。
そのため、お話の記憶を練習する際に、お部屋の環境もしっかり見直してください。
例えば、そのお子様が好きなおもちゃであったり、興味を持ちそうな本、あとはテレビなどが近くにあると、そちらにどんどん集中力が向いてしまって、聴覚からの情報を得づらくなってしまいます。
その結果、お話を聞いても左から入って右の耳から流れていくような状況になってしまい、得点も伸びにくくなってしまいます。
3つ目の方法は、文章を区切ることです。
初めて小学校受験をされる方が一番やってしまいがちやり方が、問題集の文章を1回で読み切って、質問をどんどんする方法です。
もちろん、問題集の通常の使い方をすればそうなってしまうのは仕方ないのですが、それだとお話の記憶が苦手なお子さんにとっては、難易度がすごく高くなってしまうんですね。
お話の記憶は、例えば1つの文章で見たときに、最初の2〜3文目に1つ目の質問の答えがあることが多いです。
もしそうであれば、その1つ目の質問の答えが出てくるところまで文章を読んで、その時点で質問する。そして答えが正解だったら丸をつけてあげる。それができたら、今度は次の質問の答えが出てくるところまで読む、という方法で、どんどん区切っていくやり方から始めても全然大丈夫です。
そういうふうにして、
「じゃあ次は3問目の答えが出るところまで読んでみよう」
という感じで、少しずつ読む量を増やしていくことで、記憶力や集中力も徐々に伸びてくるはずです。
最初から全部の文章を読み切って質問するのではなく、文章をこまめに区切って、1回に聞ける量を少しずつ増やしていく意識を持つことも大切にしてみてください。
以下では、私自身の指導経験をもとに作成した、「お話の記憶」に役立つオリジナル教材をご紹介します。
ドリル以外に、聞く力や記憶力について専門的に解説している教材もご用意しているので、ぜひ家庭学習に取り入れてみてくださいね!
それぞれサンプルもご用意しているので、そちらをまずはチェックしていただけると幸いです。

「小学校受験三つ星ドリル」は、分野別の家庭学習用ドリルです。
『お話の記憶 基礎・応用編』では、基礎的な問題(300〜500字程度)から入試レベルを意識した応用問題(500〜700字程度)まで全30題収録しています。
複数の問題パターンを用意しているため、さまざまな入試問題に対応する力を養うことができます。
また、ダウンロード形式のPDFデータとなっているため、冊子タイプの問題集と違って、印刷すれば何回でも復習可能となっております。
さらに、音声付きですので、朝から長い文章を読みたくないという方、そもそもお話を自分で読むのが苦手という方にとっても使いやすい教材となっております。
※本商品では、問題1〜30の音声を「mp3」で配布しております。
「お話の記憶」の単元を強化したい方、家庭学習で「お話の記憶」に取り組みたい方にはピッタリの教材となっています。

もし、お話の記憶に取り組む前に基本的な「聞く力」を伸ばしたいなら、『聞く力トレーニング 基礎・応用編』がおすすめです。
本書では、聞く力を養うのに役立つ問題を全60題収録しています。
また、複数の質問パターンを用意しているため、聞く力を伸ばすだけでなく、小学校受験のペーパーテスト対策にも効果的です。
さらに、問題によっては具体物として使用できるオリジナル教材もご用意しています。
そのため、お子さんの聞く力が弱くて悩んでいる方、家庭学習で聞く力を伸ばすトレーニングをしたい方にはピッタリの教材となっています。

「お話の記憶を全然覚えられない」
「聞き取りが苦手で問題が解けない」
という場合、今回も解説してきたように、お子さんの「聞く力」に原因があるかもしれません。
そして、小学校受験において、“聞く力が弱い”というのは致命的な問題です。
そのため、お子さんの聞く力が弱い場合は、まずその原因を知った上で、日々の関わり方や遊びトレーニングを実践していかなければなりません。
そこで、『「聞く力」が弱い理由と改善方法【図解付きで解説】』では、以下の内容を脳科学を踏まえて、図解付きで解説しています。
◉聞く力が弱い子どもの共通点や原因
◉聞く力を伸ばすことで期待できるメリットや効果
◉聞く力を伸ばす「親子の関わり方」や「遊びトレーニング」
お子さんの聞く力が弱くて悩んでいる方、聞く力を伸ばす方法を知りたい方にはおすすめの内容となっています。
今回は、お話の記憶が苦手なお子さんの原因や効果的な対策方法について解説してきました。
お話の記憶は、ある日突然できるものではありません。
今回解説したことを踏まえて毎日コツコツ積み重ねることで、だんだんと力がついてくるものです。
ここまで解説してきたことは今日から実践できる内容なので、しっかり取り入れて本番まで対策していきましょう。
また、私が運営するオンライン学習コミュニティ「MAGONOTE」では、受験に役立つ情報はもちろん、ご縁をいただいたご家庭のエピソードや内部情報、学校別の受験ノウハウなども詳しく解説しています。
そのほかにも、
・200種類以上の絵画/制作/巧緻性教材
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