【小学校受験に親の職業は関係ある?】リアルな実情をプロが解説!


こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。
今回は親の職業が小学校受験に与える影響について詳しく解説していきますね!
小学校受験を考えている親御さんの中には、ご自身の学歴とともに「今の職業が合否に影響するのでは?」と気にされている方も多いと思います。
小学校受験と聞くと、どうしてもハードルが高いイメージを持ってしまいますよね。
中には「弁護士さんやお医者さんなど、いわゆる華やかな職業に就いている人しか合格しないのでは?」と不安を感じている方も少なくありません。
私自身もこれまで個別面談やサポートを通して、親御さんのご職業をお伺いする機会がありました。
そこで今回は、そうした実際の経験やこれまでサポートしてきたご家庭のケースをもとに、小学校受験における親の職業の実情や現状、受験対策で意識すべきことなどについて、詳しく解説していきたいと思います。

このページは約10,000字超とかなりボリューミーな内容になっているので、何度も読み返せるように必ずブックマークをしておきましょう!
まず結論からお伝えすると、確かに小学校受験をされるご家庭の親御さんには、いわゆる「職業の中でもトップクラスの華やかな職業」に就かれている方が多いのが現実です。
私が個別面談をしている中でも、医師や弁護士、企業経営者・自営業者の方などにお会いすることは非常に多く、特に都市部ではそうした傾向が顕著です。
また、専門的な知識や技術があり国家資格を持つ士業の方や、いわゆる大手企業にお勤めの方も少なくありません。
ただ、これは小学校受験の性質を考えると、自然なことでもあります。

以下では、華やかな職業の方が多くなる、小学校受験独特の性質を3つに絞ってご紹介します。
まず第一に挙げられるのは、「教育意識の高さ」です。
そもそも小学校受験に関心がある親御さんは、多くの場合、ご自身がレベルの高い教育を受けてこられたケースが多いです。
例えば、私立小学校や中高一貫校出身だったり、難関大学を卒業されていたり、幼少期から進学塾などで厳しい教育を受けてきた経験があったりと、教育への意識が強い親御さんが多いのが特徴です。
そのような親御さんは、「我が子にも自分と同じ、もしくはそれ以上の教育環境を用意してあげたい」という強い思いを抱きます。
特に、幼児期から質の高い教育を受けさせることが将来の学力形成や人格形成に大きく影響することを理解しているため、自然と私立の小学校への進学を検討するケースが増えていきます。
また、最近では、公立小学校への不安や中学受験を避けたいという理由から、私立小学校受験を考える方も増えている印象です。
次に、経済的な側面も見逃せません。
皆さんもよくご存知のように、小学校受験には相当な費用がかかります。
まず、受験対策の段階で、幼児教室や模試、受験料といった受験対策に相当な金額が必要です。
さらに、合格後も学費や設備費、寄付金など、公立・国立校と比較して圧倒的に多くの費用がかかります。
このようなこともあるため、そもそも経済的に一定の余裕があるご家庭でなければ、私立小学校受験はなかなか選択肢に入りにくいのが実情です。
そうなると必然的に、年収の高いご家庭が集まりやすくなり、その結果として「年収の高い職業が多くなる」という構図が浮かび上がってきます。
個別面談や願書添削、模擬面接を行っている中でも、「やはりこうした背景があるのだな」と日々感じさせられる場面は少なくありません。
さらに付け加えると、小学校受験を目指すご家庭は、単に「経済力がある」というだけではなく、教育にかける「優先順位」が高いご家庭が多いです。
高収入であっても教育に重きを置かないご家庭は、そもそも小学校受験を選びません。
また、見落とされがちですが、「情報力」という面でも親御さんの職業や学歴は大きな影響を与えています。
高学歴で社会的地位の高い職業に就いている親御さんは、同じような属性の人たちとのネットワークを持っていることが多く、そこから得られるリアルな情報や体験談が受験に影響を与えていることも少なくありません。
実際、親御さんに受験のきっかけを伺うと、「上司のお子様がこちらの学校に通われているらしくて…」「同期の友人がこちらの学校を受験されていて…」とおっしゃる方も多いです。
このようなお話を聞くと、独自のネットワークに属していることで、学校の内部事情など公式には出回らない情報を知れる機会も多いということがわかります。
このように、小学校受験に「華やかな職業」の親御さんが多い背景には、教育意識・経済力・情報力という3つの要素が密接に絡み合っていることがわかります。

もちろん、だからといってそれ以外のご家庭が受験で不利というわけでは決してありません
ただ、こうした環境があることを知っておくことで、ご自身の受験準備の進め方や意識の持ち方が変わってくると思います。
ここまで、小学校受験をされる親御さんの中には華やかな職業に就かれている方が多いことを、その背景も踏まえて解説してきました。
ただし、ここでしっかりとお伝えしておきたいのは、こうした傾向はあくまで「性質上の問題」、つまり小学校受験という仕組みや背景がそのような結果を生んでいるに過ぎず、「親御さんの職業そのものが直接的に合否を左右する」というわけではないということです。
つまり、小学校受験は「決して職業だけで判断されるものではない」のです。
このことを、改めて強調しておきたいと思います。
実際、私がこれまでご縁をいただいたご家庭の中には、誰もが知る大手企業でなく一般企業にお勤めの方や、規模がそれほど大きくない会社の経営者の方もいらっしゃいます。
また、警察官や消防士などの公務員、あとは教職員などの方々もいらっしゃいました。
そして、そうしたご家庭でもしっかりと合格を勝ち取っておられるケースは決して珍しくありません。
特に近年は、教育方針や子どもの個性を重視する学校も増えており、親御さんの職業だけを見て合否を決めるという時代ではなくなってきています。
ただ、その一方で、実際に合格後の学校生活を送る中で、やはり周囲には医師、弁護士、経営者、大手企業勤務など「いわゆる華やかな職業」の方が多く在籍していることも事実です。
これは受験前の段階ではあまり意識しなくても良い部分ですが、入学後、保護者同士の付き合いの中で「なんとなく自分だけ違うのでは」と感じてしまう場面もあるかもしれません。
そのため、経済的にも精神的にも、「自分たちは自分たちらしく子どもの成長を見守ろう」という強い軸を持つことが大切です。
職業が直接的に影響するケースでというと、それは「学費の支払いが懸念される場合」です。
無職である、あるいは職業があっても収入が極端に不安定で、学費の支払いが厳しいのではと見なされるケースでは、やはり学校側も慎重にならざるを得ません。
私立小学校は基本的に6年間、中高一貫校であれば12年間、安定して学費を納められることが前提ですので、その持続可能性が疑問視される場合は、結果として合否に影響を与えることがあります。
また、経済的な面だけでなく、例えば頻繁な転職歴があったり、職歴があまりに不透明で信頼性に欠けるような場合も、学校側としては「安定性」という観点から慎重に見ることがあるでしょう。
ただしこれは、親御さんが公務員であったり、一般企業にしっかり勤めていて、経済的に特に問題がない場合には、心配する必要はありません。
つまり、職業そのものが問われるのではなく、「その職業を通してどのような生活基盤が築かれているか」が重視されるのです。
近年は、共働き家庭が増えていることもあり、学校側も多様な家庭環境を理解しています。
したがって、「自分は普通の会社員だから不利なのでは」と過剰に心配する必要はありません。
むしろ、普段の子育ての姿勢や、親としてどれだけ学校生活に協力できるか、そしてお子さんがどのように日々を過ごしているかが、合否を左右する本質的なポイントです。
このように、小学校受験における「親の職業」は、表面的には目立つ要素の一つであるものの、実際の合否を決めるのは、お子さん自身の力、親御さんの教育姿勢、家庭環境の安定性といった要素です。

職業だけで判断されるわけでは決してありませんので、安心して受験準備を進めていただければと思います。
ここまで、親の職業が小学校受験に直接的に与える影響はほとんどないということを、その理由も踏まえて解説してきました、
しかし、その一方で親御さんの職業が「間接的に」影響を与えるケースもあります。
これは、単純に職業の種類を見られているわけではなく、その職業を通じて得られる経験や能力、またそこからにじみ出る価値観が、小学校受験における合否に何らかの形で反映される場合があるということです。
親御さんの職業はある程度、その方の能力や資質、考え方の一端を表しているとも言えます。
そうしたバックグラウンドが、結果として小学校受験においてプラスに働くことも少なくありません。
では、具体的にどのような場面で職業が間接的な影響を及ぼすのかを、より詳しく解説していきますね。

親の職業が小学校受験に感背雨的に与える影響を4つご紹介していきます。
まず最も大きいのは、「経済力と生活環境」です。
先ほどもお伝えしたように、私立小学校を受験する場合、学校側は単に「今現在の経済状況」だけではなく、6年間、さらに中高一貫教育やその先の進学まで見据え、安定して教育費を支払っていける基盤があるかを重視しています。
なぜなら、学校側にとっても在校生の継続的な在籍は重要なポイントであり、経済的な事情で途中退学となることはできる限り避けたいと考えているからです。
もちろん、願書や面接で「年収はいくらですか」と直接聞かれることはありませんが、親御さんの職業や勤務先、役職などから、ある程度の経済状況が推測されることは事実です。
さらに、私立小学校では寄付金や各種費用が別途必要となる場合もあります。
この寄付金についても、「任意」と言われつつ実質的に期待される学校も存在します。
そのため、学校側は、寄付をお願いする際にも無理なく協力できる経済的余裕があるかを見極めていることがあるのです。
ただし、繰り返しになりますが、どれほど大きな会社に勤めていても、あるいはどれだけ多額の寄付ができても、それだけで合否が決まることはありません。
やはり最終的には「お子さん自身の力」が問われます。
親御さんの経済力はあくまで「安定した土台」に過ぎず、主役は常にお子さんです。
そのため、たとえ経済力や社会的地位があっても、ぬかりなく対策することがポイントです。

例えば政治家のご子息や誰もが知る大企業の御曹司など、いわゆる「特別な立場」の方だと話は少し変わることがあるかもしれません…。
とはいえ、こうした特別なケースはごく稀であるため、気にする必要はございません。
2つ目は、「コミュニケーション能力や言語力」です。
小学校受験はお子さんのテストや行動観察だけでなく、親御さんもまた面接や願書を通して評価されます。
願書に関しては、最近では添削や代筆サービスも増えているため、ある程度はプロの手を借りることで整えることが可能です。
しかし、面接となると、やはり親御さんご自身がその場で話すことになりますので、日頃からの「コミュニケーション能力」や「言語力」が問われる場面が多くなります。
職場で日頃から会話や交渉、プレゼンテーションなど、人前で話す機会が多い方は、面接でも比較的スムーズに対応できることが多いです。
一方で、普段仕事で人とコミュニケーションを取ることがほとんどない場合、面接対策に苦労される方も多いです。
また、経営者や管理職として人に指示を出す立場にある方が、、面接で無意識に「上から目線」や横柄な態度を取ってしまうこともあります。
例えば、面接官に対して敬意を欠いた態度を取ったり、答えが一方的で謙虚さが感じられなかったりすると、それだけで印象が悪くなり、ご縁が遠のいてしまうこともあります。
ここで問われるのは、単なる話術の上手さではなく、「柔軟さ」や「思いやりのある対話力」です。

職業を通じて培ってきたコミュニケーション力は、間接的にこうした場面で影響を及ぼすと言えるでしょう。
3つ目は、「学校への協力姿勢」です。
学費を十分に支払える経済力があったとしても、学校生活はそれだけで完結しません。
父母会、学校行事など、保護者の積極的な関わりが求められる場面が多くあります。
特に入学当初は急な体調不良での早退や緊急のお迎えが必要になることも珍しくありません。
その際、共働きやご両親の多忙さが原因で「どうしても対応できない」という状況が頻繁に起きると、学校側としても不安要素になります。
そのため、単純に「職業の内容」だけが問われるのではなく、「その職業に伴う忙しさ」や「親の姿勢」も重要になります。
面接時にも
「学校行事や父母会への参加についてどう考えていますか」
「緊急時のお迎えは対応できますか」
といった質問がされることがあるので、事前に家庭内で役割分担などを話し合い、具体的な対応策を持っておくことも大切です。

面接を通して、学校への協力姿勢やその意思があることをきちんとアピールすることを意識しましょう。
4つ目は、「職業を通じた人間性や社会貢献への姿勢」です。
小学校受験の面接では、
「お仕事を通じてやりがいを感じるのはどんなときですか?」
「お仕事の経験が子育てにどう生かされていますか?」
といった質問を聞かれることも多いです。
ここで、単に「生活のため」「親が同じ職業だったから」といった表面的な答え方をしてしまうと、先生方は親の価値観が見えず、印象も薄くなってしまいます。
学校側がこの質問を通して知りたいことは、親御さんが自分の仕事にどのような誇りや責任感を持っているか、その職業を通して社会にどのような形で貢献しているか、という職業観や使命感、それを通じた「人間性」の部分です。
そのため、職業がどんな内容であっても、
「なぜその職業を選んだのか」
「どのような思いで日々取り組んでいるのか」
「どんな時にやりがいを感じるのか」
「その経験を通して子どもに何を伝えたいと考えているか」
を、自分の言葉で語れることがとても重要です。
これは、決して立派な職業でなければならないということではなく、「どのような視点で社会と向き合っているか」が問われるということです。

このように、小学校受験における「親の職業」の影響は、単純なものではなく、さまざまな側面から間接的に作用します。
親御さんとしては、自分の職業そのものを気にし過ぎるのではなく、それをどう捉え、どんな姿勢で子育てに生かしているかをしっかり考えておくことが、最終的な合否に向けた大きな備えになるはずです。
今回は、実際の経験やこれまでサポートしてきたご家庭のケースをもとに、小学校受験における親の職業の種類や現状について、詳しく解説してきました。
繰り返しになりますが、小学校受験というのはその性質上、医師や弁護士、経営者、大手企業勤務など、いわゆる「華やかな職業」に就かれている親御さんが目立つのは確かです。
これは、経済的な余裕があること、教育への意識が高いこと、そして周囲に同じような価値観を持つ仲間が多いことなど、複数の要素が重なり合っている結果だと言えます。
しかし、決してそれが「親の職業が合否を左右する決定的な要素である」というわけではありません。
むしろ近年は、普通の会社員、公務員、さらにはフリーランスの方など、多様な働き方をされているご家庭が合格しているケースも増えています。
特に教育の現場では、社会全体の多様化を受け入れながら、幅広い価値観を尊重する姿勢が強まっており、「どのような職業か」という単純な見方だけで評価される時代ではなくなってきているのです。
しかし、例外として、学費の支払いが懸念される場合は別です。
小学校受験では、6年間(あるいは中高一貫教育の場合はそれ以上)、安定して学費を負担できるかという点は大前提になります。
ここが不安視される場合は、親の職業が「直接的な要因」として見られることもありますので、その点だけは注意が必要です。
とはいえ、公務員や一般企業勤務など、安定した職に就いているご家庭であれば、過度に心配する必要はありません。
一方で、見落としがちなのが「間接的な影響」です。
これは、親御さんの職業が持つ社会的な役割や、そこからにじみ出る価値観、そして家庭での教育方針にまで関わってくるものです。
面接や願書を通して、親御さんがどのような思いで働き、どのような考え方を持って日々の生活を送っているのかが垣間見える場面は少なくありません。
そのため、職業自体ではなく「その職業を通して何を学び、どう子育てに活かしているか」という部分が、結果として評価の一要素になることがあります。
たとえば、同じ職業であっても「日々の仕事を通じて感じる社会への責任感」「困難を乗り越えてきた経験」「人とのつながりを大切にしている姿勢」などは、子どもにも良い影響を与えるものとして評価されます。
学校側が求めているのは、そうした「職業を超えた人間性」の部分であり、これはどのような職業であってもアピールできるものです。
また、入学後を見据えると、学校側は「協力的な保護者」であるかどうかも大切なポイントとして見ています。
父母会や学校行事、緊急時の対応など、学校生活において保護者の協力が欠かせない場面は多くあります。
そのため、「忙しい職業だからこそ、どのように工夫して学校生活に関わっていくか」といった姿勢を、あらかじめ考えておくことが重要です。
こうしたことを総合的に考えると、親御さんとしては「職業が有利・不利」といった単純なものさしで捉えるのではなく、自分たちの職業がどのような意味を持ち、どのように子どもの教育に役立てているかを言語化できるようにしておくことが、受験対策として非常に有効だと言えるでしょう。
面接の練習では、職業の説明をするだけでなく、その中で自分がどんな価値観を大切にしているか、社会への貢献意識がどのように育まれているかなども、自然に語れるように準備しておくと安心です。
最後に、親御さんの中にはご自身の職業だけでなく、学歴においても不安を抱いている方が多いと思います、
学歴についても、「高ければ良い」という話ではなく、それをどう受け止め、子育てにどう活かしているかが問われます。
こちらについても詳しくまとめていますので、関心のある方はぜひご確認くださいね。

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