願書作成

【成蹊小学校】願書の出願方法や志望理由の書き方を受験のプロが解説

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かける先生
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こんにちは、小学校受験の現役講師兼コーチのかける先生です。

今回は成蹊小学校の願書の書き方やコツについて、願書添削の経験を踏まえて詳しく解説していきますね!

創立100年以上の歴史を持つ名門、成蹊小学校。

成蹊は、毎年私が運営する小学校受験オンラインコミュニティ「MAGONOTE」でも毎年多くの方が受ける人気校の一つです。

また、願書作成や模擬面接のサポートも毎年ご依頼いただくことが多い学校でもあります。

成蹊小学校では、面接の際に願書の内容を必ずと言っていいほど深堀りされます

そのため、願書の段階でしっかりと内容を練っておくことが大切です。

また、成蹊小学校の建学の精神や教育目標をなどを踏まえると、先生方の印象に残りやすい願書やエピソードなども存在すると個人的には考えています。

それを踏まえたうえで、今回は成蹊小学校の願書を書くにあたって知っておくべきことや志望理由作成の際のポイント・注意点などについて詳しく解説していきます。

かける先生
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このページは10,000字超とボリューミーな内容になっているので、何度も読み返せるように必ずブックマークをしておきましょう!

成蹊小の願書を提出するまでの流れは?

成蹊小学校の出願の流れ

まずは、成蹊小学校の出願の流れを簡単にご紹介します。

1.「新1年生募集要項」の公開※毎年9月頃

2.巻末の「家庭調査書・家族写真台帳」をA4サイズ・普通紙・白で両面印刷

3.「miraicompass」によるインターネット出願※毎年9月末〜10月始め

4.受験料の支払い

5.「受験票等」出力

6.「家庭調査書・家族写真台帳」提出※毎年10月上旬

また、願書の2025年度入試の願書のフォーマットと記入項目は以下の通りです。

志願者氏名(ふりがな含む)と生年月日

性別

保護者氏名(ふりがな含む)

志願者との続柄

現住所

自宅電話

携帯電話

志願者の保育歴および性格

通学経路と時間

志望の理由

かける先生
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まずは成蹊小学校の願書のフォーマットと記入項目を把握しておきましょう。

成蹊小の願書ではどんなことを書くべき?

成蹊小学校の願書のお題

成蹊小学校の願書は「家庭調査書」という名目になっており、志願者やその保護者の氏名、住所、生年月日など一般的な記入項目に加えて、以下の2つのお題が用意されています。

①志願者の保育歴および性格
(「保育歴」と「性格や特質」の2つを記入)

②志願の理由

では、以下では、それぞれのお題を読み解いて、願書を通して成蹊小学校がどんな点をチェックしているのかについて解説していきますね。

かける先生
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それぞれの項目を記入する際のポイントや注意点についても解説するので、頭の中でイメージしながら読み進めてくださいね。

「保育歴」と「性格や特質」の2つを記入

志願者の保育歴および性格

成蹊小学校の家庭調査書では、「志願者の保育歴および性格」という欄があり、そこでは「保育歴」と「性格や特質」の2つの記入欄が設けられています、

「保育歴」は、志願者が通っている幼稚園や保育園について記入するだけなので問題ないと思います。

一方で、「性格や特質」では、ご自身のお子様がどんな性格や特質の持ち主なのかを記入する必要があります。

ここで一度言葉の定義を確認してみましょう。

⚪︎性格:先天的な気質と後天的な影響とによる、その人の感情・意志などの傾向。

⚪︎特質:そのものだけがもっている特別の性質。特性。

この定義からもわかるように、ここでは簡単に言えば、お子様の性格や特長について文章で記入する必要があるということです。

そのため、お子様の普段のご家庭や園生活、習い事などでの様子を踏まえて、具体的に記入することがポイントです。

また、「目立ったものを記入」という注意書きがあるため、先生方に良い印象を与えたいからといって

「優しい心の持ち主で、誰とでもすぐに仲良くなれる性格です。また、リーダーシップを発揮してみんなを引っ張ることもできます。さらに、子どもらしい好奇心も持ち合わせており、何に対しても意欲的に取り組むことができます」

というような感じで盛り込みすぎないようにしましょう。

このような書き方をすると、「意図がわかっていない」「内容が浅い」といような悪印象を持たれてしまう危険があります。

加えて、良く見せたいがために、お子さんに備わっていない嘘の性格や特質を書くこともおすすめしません。

というのも、学校側は行動観察などを通して、この欄に記載されているような性格や特質が見られるかチェックしている可能性が高いからです。

そのため、良い印象を与えるために「リーダーシップがあります」と自信満々に書いても、試験当日お子様が集団行動でグループ活動にうまく参加できていなかったらマイナスの印象を与えてしまうリスクがあるということです。。

また、性格や特質を記入する際に過剰に褒めるような表現を使ってしまうと、「親バカ(≒モンペになるリスクがある)」「過保護」などの印象を持たる危険もあるので、その点も注意しましょう。

以上のことを踏まえると、適切なエピソードなどを盛り込んで、読み手が自然に「〜な性格や特質が備わっているんだなぁ」と感じられるような書き方をすることがポイントです。

かける先生
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文章力や表現力に自信がない方は、経験のある先生にきちんと添削してもらうことをおすすめします。

志望理由の記入がメイン

志願の理由

2つ目は「志願の理由」、つまり志望理由です。

ここでは、成蹊小学校の歴史や建学の精神などを踏まえて志望理由を書く必要があります。

この点に関しては、他の学校の志望理由と大きな違いはありません。

ですが、記入欄が2023年度入試より大きくなっているので、それを加味すると、以前よりも成蹊小学校に対する理解を示しつつ、入学への熱意をアピールする必要があります。

そのため、学校研究を深めたうえで、志望理由を構成するために必要な「家庭の教育方針」「子どもに関するエピソード」「成蹊小学校に対して魅力を感じる点」の3つをきちんと盛り込んで、一貫性のある志望理由を書くことが重要になります。

小学校受験の願書における志望理由の基本的な書き方やエピソードの選び方などについては、以下の記事でかなり詳しくまとめているので、まずはこちらを熟読してください。

あわせて読みたい
【小学校受験の願書の書き方】志望理由の例文を踏まえてプロが解説
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かける先生
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次に、成蹊小学校の志望理由を書く際に知っておいてほしいことやポイントについて、詳しく解説します。

願書を書く前に必ず知っておくべき!

成蹊小学校の5つの特徴

最初にもお伝えしたように、成蹊小学校は100年以上の歴史を持つ小学校です。

そのため、先生方の印象に残る願書を書くためには、創立者である中村春二やその友である岩崎小弥太・今村繁三などについて知り、成蹊小学校への理解を深める必要があります。

ちなみに、そのような成蹊小学校の歩みを知っている人と知らない人とでは、願書や面接で用いる言葉一つひとつの重みもまったく違います。。

ですので、成蹊小学校を受験される方は、学校関連の著書を早いうちに読んでおくことを強くおすすめします。

また、上記のことを踏まえて、成蹊小学校の願書を書く前に最低限知っておくべき特徴について以下で解説するので、学校研究のきっかけにしていただければと思います。

かける先生
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成蹊小学校の公式HPの言葉をただ暗記して、上っ面だけの理解をしないように注意してくださいね。

生徒一人ひとりの個性を大事にする

個性の尊重

成蹊小学校の”建学の精神”の最初に「個性の尊重」が掲げられていることからもわかるように、成蹊では「個性」を重視した教育を大切にしています。

そもそも中村春二は、当時の日本の“教科書の内容を無理やり覚えさせるだけの詰め込み教育”に対して疑問を持ったことをきっかけに、成蹊学園の創立に至りました。

そして、知識を詰め込むだけの画一的な教育ではなく、”子どもたち一人ひとりの性格や特質を理解し、個性を伸ばす教育を大切にしたい”という志を掲げ、生涯それを実践した教育者でもあります。

今となっては教育メディアや育児本でも「個性」という言葉をよく見かけるようになったため、最近成蹊小を知った方からしたら、当たり前のことを謳っているだけに聞こえるかもしれません、

ですが、中村春二は成蹊学園で、個性を重視した教育を100年以上も前から実践してきたのです。

100年ですよ、100年…。

成蹊小学校を受験するのであれば、この歴史をまずは”実感する”ことが大切です。

そして、願書や面接で「個性」についてご自身の意見を伝えるときも、このような背景を理解したうえで慎重に言葉を扱わなければなりません。

例えば、願書の志望理由や面接で

「私共は子どもの個性を伸ばすために、好きなことをさせ、自由にのびのび育ててまいりました。ゆえに、成蹊小学校の個性を重視する教育に大変感銘を受けました」

などと軽々しく述べると、「HPを見ただけだろう」「我が校が大切にしてきた”個性”を理解していない」と思われてしまう可能性があるため、注意してくださいね。

かける先生
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辞書的な意味の「個性」ではなく、成蹊が考える「個性」について理解を深めることが良い願書を書くカギになります。

師弟関係や友人関係を大切にする

社会性や連帯意識の育成

2つ目は、社会性や連帯意識の育成も大切にしていることです。

成蹊小学校の教育目標の一つに「連帯」があります。

そして、成蹊小はこの言葉に「集団の中で自分を生かすことのできる子ども」という定義づけを行っています。

さらに、成蹊小学校の面接では、「個性」と「わがまま」について毎年のように聞いてきます。

読解力がある方なら、これらのことから、成蹊小学校では個性を尊重しながらも、決して”個性偏重ではない”ことがわかると思います。

つまり、個性だけでなく、人とのつながりや信頼関係、そしてそれを築くために必要な”人間力”の育成も大切にしているということです。

また、成蹊小がこのようなことを大切にしている背景には、中村春二自身が成蹊学園を創立するにあたってさまざまな人に助けられてきた過去も関係していると推察できます。

特に少年時代からの親友である岩崎小弥太や今村繁三がいなければ、成蹊学園は存在していなかったと言っても過言ではありません。

そのため、こういった歴史的背景を踏まえたうえで、成蹊小が大切にしている「個性」や「連帯」について考察することもポイントです。

かける先生
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成蹊小学校では、中村春二の理念のひとつである「師弟の心の共鳴」も大切にしています。

このことからも、人とのつながりや信頼関係を重視していることが見て取れると思います。

「桃李不言下自成蹊」

優れた人格の形成(修養)

3つ目は、優れた人格の形成です。

「成蹊(せいけい)」という名前の由来は、司馬遷の『史記』の「李将軍列伝」の中に出てくる「桃李不言 下自成蹊」と言われています。

これは、「桃李(とうり)ものいはざれども、下おのづから蹊(こみち)を成す」と読み、「徳行のある人のもとには、その徳を慕って自然に人々が集まってくる」という意味になります。

このことからもわかるように、中村春二は教育を通じて徳のある人間、つまり、社会のために行動できる人間を育てたいという考えの持っていたため、勉強だけでなく、優れた人格を養うことにも重きを置いていました。

ちなみに、中村春二は”精神を練磨し、優れた人格を形成することにつとめること”を「修養」と表現し、それを教育の基本的なあり方としていました。

それゆえ、成蹊小学校ではその意思を受け継ぎ、日々の授業やさまざまな行事を通して、人間力を鍛えることも大切にしています。

かける先生
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この人格形成の部分は、先ほど解説した連帯とも関連するため、セットできちんと理解しておくようにしましょう。

自ら考え学び、行動できる子を。

自発性の育成

成蹊小学校では、中村春二の理念のひとつである「自奮自発の精神の涵養」も大切にして、日々の教育を行っています、

「自奮自発の精神の涵養」とは、簡単に言えば、“自ら奮い立ち、自発的に物事に取り組む姿勢を育むこと”です。

中村春二はこの精神を育むために、日々の教育の中に自習や園芸作業などを積極的に取り入れていました。

そして、この園芸作業を引き継いでいるのが、成蹊小学校独自の総合学習「こみち科」です。

「こみち科」では、自然に親しんだり、身の回りの出来事や現象に興味を持って探究する機会を設けることで、子どもの個性や社会性だけでなく、自ら考え学び、行動する力を養うことを大切にしています。

ちなみにこれは、成蹊小学校の教育目標の一つである「創造」とも関連しています、

また、このように現在の成蹊小学校が行っている独自のカリキュラムやプログラムのルーツを理解することで、より熱意を持って志望理由などを伝えることができます。

かける先生
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以上のことを踏まえて、成蹊小の志望理由を書くときに、お子様の自発性が垣間見えるエピソードを盛り込むのも選択肢のひとつです。

自ら考え、やり抜く力を育む

たくましい心の育成

最後は、たくましい心の育成です。

中村春二は、人間の心の奥底には”尊い心”があり、それを「真我*」と表現していました

*中村春二が同志とも言える小林一郎に依頼して、1913(大正2)年に作成した「心力歌」に書いてあります。

そして、この「真我」を開発するために、中村春二は真冬の寒中水泳三日間の断食などを子どもたちと実践して「強い心」を養ってきました。

ちなみに、成蹊の試験で必ずと言っていいほど出題される「凝念」も真我を開発するための一つの取り組みとして行われていたとされています。

また、この意思を受け継いで、現在の成蹊小学校でも「夏の学校」などの独自の学校行事を設け、暑い季節を利用して子どもたちの心身を鍛えたり、やり抜く力を養ったりすることを大切にしています。

かける先生
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このような背景を踏まえたうえで、ご家庭で「たくましい心とは何なのか」「それを育むにはどうしたらいいのか」を話し合い、実践することも大切です。

その経験が願書のエピソードとして活用できるかもしれませ

成蹊小は面接を見据えて願書を作成することが重要

成蹊小は願書添削必須!

今回は、成蹊小学校の願書のフォーマットや志望理由の書き方・ポイントなどについて、詳しく解説してきました。

HPやパンフレットを見ていただければわかるように、成蹊小学校では「個性の尊重」「品性の陶冶」「勤労の実践」という3つの建学の精神「自立・連帯・創造」という教育目標を掲げています。

志望理由を書く際は、これらの内容を正確に理解したうえで、ご家庭やお子様の特色をアピールしながら熱意を伝えなければなりません。

そのためには、志望理由を書く前の段階でご家庭の教育方針やお子様のエピソードをきちんと練っておくことが大切です。

また、最初にもお伝えしたように、成蹊の面接では願書の内容を深堀りされやすいので、先生方に突っ込んでもらいたい仕掛けをきちんと盛り込んでおくこともポイントです。

ですが、ここまでを理解したうえで、

「自分1人で願書を書き上げられる自信がない…」

「願書作成をサポートしてほしい」

「自分の下書きに自信を持てないから添削を受けたい」

というような不安やお悩みを抱えている方も多いと思います。

そのお気持ち、とてもわかります。

特に、慶應幼稚舎の願書はかなり難しいと言われています。

成蹊小学校の歴史や特色がわかっても、育児やお仕事で忙しかったり、文章力に自信がないと、自分1人で取り組むのは難しいですよね。

そのような方は、私の「願書作成・添削講座」もご検討ください。

私が伴走者として願書作成をサポートいたします。

私の願書作成・添削講座では、自己分析のお手伝いから文章の書き方、添削まで手厚くサポートさせていただいております。

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かける先生
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過去の添削例などを確認したい方は以下のページに載せているので、ぜひ確認してみてくださいね!

成蹊小学校に合った願書を作成することが重要!

この記事のまとめ

今回は成蹊小学校の願書を書くにあたって知っておくべきことや志望理由作成の際のポイント・注意点などについて詳しく解説してきました。

成蹊小学校の志望理由の記入欄は他の学校と比べても大きいため、その分、学校研究をきちんと行って、成蹊への理解を示しながら入学への熱意を伝える必要があります。

また、志望理由以外にお子様の「性格や特質」についても書く必要があるため、最低でも2つ以上のエピソードを用意する必要があります。

そういった意味でも、願書を書く前に、使えそうなネタを探すことが重要になります。

そのため、成蹊小学校の願書をこれから作成する方は、今回解説した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。

また、私が運営する小学校受験オンラインコミュニティ「MAGONOTE」では過去に成蹊小学校にご縁をいただいた方がいらっしゃることもあり、合格するために必要なノウハウや動画コンテンツも多数取り揃えています。

そのため、願書以外に成蹊小学校についての受験対策ノウハウを知りたいという方は、ぜひMAGONOTEの詳細をチェックしてみてくださいね!

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小学校受験現役講師兼コーチ
指導経験を基に小学校受験の「本当に役立つ情報」を発信|教育学部卒|難関有名私立・国立小の合格者サポート実績多数|幼児英語・中受・高受も指導経験あり|インスタフォロワー4,000人超|小学校受験オンラインコミュニティ「MAGONOTE」運営|オリジナル教材『小学校受験三ツ星ドリル』等も制作|家庭教師・個別相談・願書添削・模擬面接も受付中
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